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trauma
【OL/お姉さん 官能小説】

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trauma-1

セックスってヤツは何回か重ねてから、本当の快楽を知る。それは3番目の彼氏と出会ったときに気付いた。

処女喪失の時、つまり初めての彼氏との時は、緊張してしまったのか何回してもよくならなかった。だから、痛い、というイメージしかもてなかった。結局そんな気持ちが災いしてか1年付き合った最初の彼とは別れてしまった。

2番目の彼氏の時もそうだ。今思うと彼たちは下手だったのだろう。性欲は妙に強いくせに、私の体を傷つけるようなところがあった。しかし、きっと何回か体を重ねていればよくなることもあったのだろう。けれどトラウマになってしまったのか、またすぐに別れてしまった。
それから私は自分ですることを覚え、没頭し、男というものに飽々していたのもあり、しばらく彼氏をつくらなかった。

「百合」

ハッと現実に戻る。見るとそこには3番目の彼氏がいた。

「待った?何か疲れてそうだね。家帰ってゴロゴロでもいいよ、今日は」

彼と会った時、私は何だか自暴自棄になっていて、緊張なんてせずに多いに乱れた。初めてセックスがイイって知ったのだ。

「…ダメ。この映画今週までなんだから。今からのと、2時間後のと、どっちがいい?」

彼はチラッと左腕の時計を見る。

「そうだね。次のにしようか」

大きい手で頭をポンポン、と撫でる。まるで小さい子をあやすかのような仕草に顔が赤くなるのを感じた。
そうして、彼は手もとらず前を歩きだす。
彼は無口だ。しかし、私はそんなところがすごくいいと思っていた。今までの彼氏が軽口過ぎたところもあったし、時々話すことが、重みがあっていいと思う。彼の言葉は信用できるのだ。
前を歩く彼の後ろ姿が霞むようにいとおしく思えた。


映画館に着くと、比較的遅い時間だからだろうか、すいていて、一番いい席は簡単にとれた。ジュースを買いに彼が行くと、気がつく。
(あ…)
そういえば、今日は3週間ぶりの再会なのだ。お互い怒涛の仕事量に追われ、彼の出張なども重なり、会えない日が続いていた。それなのに…
(なんてあっさりした再会の仕方だろう)
百合は苦笑した。そんなお互いのスタンスは嫌いではないのだが。

彼は、大きい。器も体も全て。どっしりと構えて、どんなにおかしくなっても、乱れても、受け止めてくれる気がする。
彼と初めてした時もそうだった。そんなどっしりとしたところに惹かれたのだ。そして、初対面なのに乱れた。いや、初めてだからこそ、もう二度と会わないような人だったから乱れたのかもしれない。恋人同士としてだったらきっとまた緊張して、セックスのよさなど知らないままだった。
そんな二人が付き合ったのは奇縁とも言うような出来事だったのだが、そんな付き合い方、まわりの人からしたら普通かもしれない。


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