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冷たい情愛
【女性向け 官能小説】

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冷たい情愛6 俯いた横顔-6

「ならやめておきましょう。食事がてらお酒でも飲みましょう」

電車で移動し…赤坂まで出た。
お洒落という感じではなく…小さな和洋折衷の飲み屋に入る。
カウンターで横に並んだ私たちは飲み始めた。

一週間の疲れが出たのだろうか…
ものすごい酔いが襲ってきた…

遠藤さんの無口な態度が、更に私の飲酒ペースを加速させる。

「設楽さん、酒豪ですか」

「いえ…そんなことありません。遠藤さんが黙ってるから…」
本心を言った私。

彼は私に特別に話を振ってくる訳でもなく、淡々とゆっくり飲んでいる。
酔った勢いで…聞いてしまおうか…
彼に恋愛感情を持ってしまったかもしれないという気付きが私を変に遠慮がちにさせる。


彼の事が知りたい。


「あの…遠藤さんは28ですか?」

「ええ、そうですよ。」

「仕事で会う時はもっと年上だと思ってました」

「よく言われます」

「あんまり感情も表に出されませんよね、凄いなって思います」

「私的には言葉にも態度にも出しているつもりなんですが…仕事上どうしても…
そのうちプライベートでも(訳が分からない)と言われる始末です」

(それを言うのって…恋人…だよね)

自分から色々尋ねる癖に、彼の返答を勝手に解釈し落ち込んでしまう。
そんな私とは逆に彼は私に何も尋ねてこない。

私の一方的な片想い…のシーンになっているようで私は何だかイラついてきた。
私は、なんて訳の分からない可愛げのない女なんだろう。

そんな私の感情を読み取ったのか彼は「そろそろ出ましょうか」と言った。


・・・・・・・・


彼の部屋に入る。
昨日と同じ潔癖過ぎる程の部屋。

彼が先に部屋の中に入り私はその後について行く。
彼は昨日と同じくクローゼットからタオルを取り出した。

その時だった。

彼の手にタオルが乗せられたすぐ後に、床に小さな何かが転げ落ちた。

それは…とても小さなペンギンのぬいぐるみ。
無機質なこの部屋に…いつも冷たい目をしたこの部屋の主に…
あまりにも似合わないそれ。

ペンギンが好きな私は、すぐ様それを手にとり言った。


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