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『夏』
【エッセイ/詩 その他小説】

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『夏』-1

季節には
気配や匂いがあるようで
勿論《夏》も
例外ではなく
《夏》を漂わせて
やってくる

まずは梅雨の小坊主が
道草しながらあるいたら
大地がしっかり潤って
そうして大地が豊かになって
夏の匂いを発散させる

西瓜の匂い
麦茶の氷
蝉が歌って
青葉が囁く

入道雲がかっこいいと
笑って遊んでいたところ
突然どしゃ降り
びっちょりなった。

濡れた服や 髪の毛や
あるいは降ってる雨自身から
夏の匂いが漂った

それからまた
僕自信が夏を振り撒きながら
あそんだようだ

夜は窓を全開で
網戸は閉めて寝ることにする
そよ風が心地よく
名も知らぬ虫達の
鳴く声を聴きながら
夏の気配に包まれて
僕も夏を発散して
しらない間に眠りについた


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