投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

交わらない時間
【エッセイ/詩 恋愛小説】

交わらない時間の最初へ 交わらない時間 0 交わらない時間 2 交わらない時間の最後へ

交わらない時間-1

生温い、少し重みのある空気。
私は浅い眠りから、今目覚めた。

7月9日、夕方の5時過ぎ。

窓から見える空の色は、黒がほんのり混じった白一色。
電気を消したこの教室。
窓からの薄暗い光だけが入る。
耳に入るのは、扇風機が私に送る、ささやかな雑音のみ。



私は一人ぼっちなの?


この教室が、時間を止めてしまったかのような、そんな心にさせた。


今、私が過ごす時間も、この先私に訪れる時間も、

彼の時間とは交わらない。

交わったとしても、それは人生の中におけるほんの一瞬で、再び私と彼は別々の時間を歩むことになる。



知らなければよかった。


あなたに独占される人がいることを。

あなたに帰る場所があることを。



しばらく私は、
あなたと交わることのない時間を生きることに、
葛藤し、
涙を流さなければならないのかもしれない。


交わらない時間の最初へ 交わらない時間 0 交わらない時間 2 交わらない時間の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前