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やっぱすっきゃねん!
【スポーツ その他小説】

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ICHIZU…C-4

ー翌日ー

朝練を終えた佳代は、いつものように教室で尚美と談笑していた。その時、佳代は思い出したように、

「尚ちゃんは中体練出るの?」

「一応控えだけどさ。なんで?」

「実はさ、私も出るんだぁ。控えだけど…」


「スゴイじゃない!」

尚美は佳代の手を取り、ブンブンと振った。その目は自分の事のように喜んでいる。

「あんたの努力が実ったんだね!」

「もし出れたらどんなだろうね?公式戦なんてジュニア以来だもん」

佳代はなんだか胸が一杯になった。

「ありがとう尚ちゃん…お互い頑張ろうね!」


ー夕方ー

川口信也は職員室に向かっていた。監督の榊に会ってどうしても訊きたい事があったからだ。

「失礼します」

職員室のドアーを開けると、ズラリと並ぶ机に座る先生達の視線が集中する。信也は少し緊張気味に榊の机に歩み寄る。榊は社会科の先生だった。

「どうした信也?」

榊は温和な顔で信也を出迎える。

「監督!今日は質問があって…」

榊は一瞬、怪訝な表情を見せるが、すぐ元の温和な顔に戻ると、

「どうした?」

「澤田の件です。なぜ選ばれたんですか?」

「なぜ?」

「私も含め3年生は不思議がってます。はっきり言えば戦力と考え…」

榊は信也の言葉を途中で遮ると、

「お前達がそう思っているのは残念だな。オレは十分戦力として選出したんだ……以上だ」

榊はそう言うと信也を見据える。信也もしばらく榊を睨むように見ていたが、

「失礼しました!」

と、一礼すると踵を返して職員室を後にした。それを眺めた榊は大きなため息を吐いた。



保険室から駐輪場に向かう佳代。その駐輪場には川口直也の姿があった。


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