投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

年上の事情。
【その他 恋愛小説】

年上の事情。の最初へ 年上の事情。 5 年上の事情。 7 年上の事情。の最後へ

年上の事情。‐1-3

「どんな人がタイプなんですか?」

「あたしはねぇ、男くさい人がいいな。熱い人!…先輩は?」
立花くんの質問に香ちゃんが答えた。

「あたし?あたしは…
自分よりしっかりしていればいい‥かな」

「なんか、先輩‥
あたしもそういう人がいいなって思いますけど、先輩が言うとなんかリアルですねぇ」

「歳重ねていろいろ経験してきてるからねぇ、現実的になるよね‥」
わざとしみじみと香ちゃんと遠い目をしてみせる。


そんなあたし達のやりとりには気をとられず、立花くんはさらにあたしに質問をした。


「それって、年下でもしっかりしてたら可能性はあるってことですか?」


あー‥
考えたことなかったな。
「…そう、だねぇ」


「そっかぁ!」
立花くんは笑顔でそう言った。



ん?

立花くんは嬉しそうにしている。

あれ?

香ちゃんの眉がぴくっと動いた気がした。


あら?なんだこれ。


そう、
立花くんは目をキラキラさせてる。

香ちゃんの表情がさっきより暗くなった。



この歳になると人の心情が分かるというか、誰が好きなんだろうなとかが分かってしまう。それぞれの矢印の向いてる場所が――。


もしかして、
立花くんの矢印はあたしに向いているのか?!


年上の事情。の最初へ 年上の事情。 5 年上の事情。 7 年上の事情。の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前