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春〜梅雨
【エッセイ/詩 恋愛小説】

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春〜梅雨-1

愛情、込めて
作った、料理が

目の前で、
冷めていく様を

無感情に、
眺めていた。


君から、久々に
届いた、メイル。

「会いたい。」

少し前の、自分なら、
はしゃいで、しまって
いたのにな。

今の自分、
妙に冷静。

一瞥して、
画面を閉じる。


会いたくないわけじゃ
ない。
只、これ以上
傷つきたくない。
それだけ。

そうやって、
意固地になって、
あたしの手のなか、
指の隙間から、
たくさんのものが、
すりぬけていった。


キラキラした陽射し
雨雲に隠して、
やってくる梅雨。
たくさんの雨粒が、
全てを、
流してしまえばいい。


会いたくないわけじゃ、
ないの。
だけど、もう、
会わないと、
決めたの。


しばらく
会えないかもしれない。
そう思って、
見上げた、
春のアオゾラが
とても愛しくて
すごく清々しかった。


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