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【思い出よりも…】
【女性向け 官能小説】

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【思い出よりも…終編】-6

一瞬、沢田の言葉が脳裏をよぎる。

(あなたは知ってるかも知れないが、姉はああ見えて嫉妬深いですから。気をつけて下さい)

私は頭の中で、沢田の言葉を掻き消すと、慶子に訊いた。

「じゃあ、映画を観に行こう!何を見たいの?」

「何でも良いの…あの頃のように過ごせれば」



慶子に連れられて、映画館を訪れた。幾つかの会場を併設するシネマ・コンプレックスには封切り直後のためか、一部には大勢の人々が並んでいた。

慶子はその通りをすり抜け、まばらに客がいる会場に足を運んだ。

「これ…ずっと見たかったの」

“美女と野〇”ミュージカルで有名な映画だった。

慶子は会場に入ると、中央の最後尾に座る。“全体が把握出来るから”と語りかける。

映画が始まる。冒頭の色彩美と音響の素晴らしさに、私は見入っていた。映画館で見るなんて10年ぶりだったからだ。

しかし、私はその後の映画を見ていない。

慶子は“暑いわ”と、着ていたジャケットを脱ぐと彼女と私の間にかけた。

(…?何だ)

途端、慶子は私の手を引っ張ると、自身の秘部へと導かれる。彼女のスカートの下は裸だった。

「ウ……ンッ」

慶子は腰を前にズラし、脚を開いて私の手を入れる。すでに秘部は濡れており、私は彼女の膣内に指を入れた。

「フゥ……アァ…」

指を折り曲げ膣内から恥骨を刺激する。慶子の熱が指先に伝わってくる。

慶子は時折すすり泣くような声をあげて悦楽に溺れている。その声と指先の感触から、私の興奮度も増していった。

スクリーンに広がる映像と音響が流れる中、私の指は慶子を責め続けた。


「さあ!今度は食事よ」

映画館から出て、慶子は開口一番そう言った。たった今までの行為が、まるで嘘だったように。

視線を合わせたがらない私の腕をとって絡みつけると、屈託の無い笑顔で続ける。

「お好み焼きを食べたいわ!」

慶子は私を引っ張るように、繁華街へと歩を向かせた……


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