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伊藤美弥の悩み 〜受難〜
【学園物 官能小説】

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恋人達の悩み 3 〜後輩〜-9

「男の着替えなんてフツー覗くか?」
「あんなち〇ち〇一人占めするなんてっ……あの人、超贅沢……!」
 片思いの相手とは違う男に抱かれながら、女の子は呟く。
「あたしの方が美人だし、先輩の横にいるのにふさわしいもん……奪って、みせるもん……!」
 激しく喘ぎながら、女の子は言った。
「あ、そうそう……アンタも、手伝いなさいよっ……あの女を先輩から引き剥がすのって……かなりっ、骨っ……折れそう、なんだからっ……!」


 その頃、龍之介の部屋では。
 急に龍之介が身震いしたので、美弥は首をかしげた。
「どうかした?」
「いや何か、急に悪寒が……」
 言いながら、龍之介は二の腕をさする。
「風邪?」
 美弥は身を乗り出し、龍之介とおでこをくっつけた。
「熱……は、ないか」
「……熱……出そう」
 龍之介は目の前に差し出された柔らかい肉体を、優しく抱き締める。
「あ、ちょっと……駄目、なんでしょ……?」
「キスだけ」
 言うが早いか、龍之介は美弥の唇を奪う。
 ――数ヵ月も付き合えばさすがに女の子の体のサイクルが分かるので、龍之介はその時期が近づいて来ると、美弥の性的興奮を誘発する行為は慎んでいた。
 キスだって、例外ではない。
 そういう時期にはごく普通に唇を触れ合わせた後ですら、美弥はとろんとしてしまう。
 その時部屋で二人きりだったりすると後はもうなし崩しで、龍之介は美弥を抱いて思い切り鳴かせてしまうのだ。
 付き合い始めの頃はともかく最近はそんな危険な真似はすまいと、龍之介は『自制』という名のちり紙よりも薄くて弱い予防線を張っている。
「りゅう……」
 だが。
 しかしというかやはりというか、美弥はキスが終わるととろんとした様子で身を擦り寄せて来た。
 比べる対象がないので他の女の子はどうなのか知らないが、美弥の場合は生理前になると確実に性欲が高まる。
 今も美弥は高ぶった性欲に任せて、龍之介の体を愛撫し始めた。
「うわやめてくすぐった……」
 首筋を舐められて、龍之介は声を出す。
「気持ちいい……?」
 美弥は服の下に手を這い込ませ、龍之介の体を愛撫した。
「ねえ……」
「気持ちいいけど……今日はえっち、止めとこうね」
 欲情には何とか流されず、龍之介は必死で諭す。
「え……」
 体の疼きを龍之介と共に解消できないと知り、美弥は拗ねてしまった。
 体を離し、恨めしげな上目使いで龍之介を見る。
「キスしたの、そっちのくせにぃ……」
 それを言われると、我慢できずにキスしてしまった龍之介は痛い。
「その気のない人燃え立たせといて……それは、ないんじゃない……?」
 美弥は龍之介の顎に唇を付けた。

 ちゅ、ちゅ……

「……」
 何度か音を立ててキスをすると、龍之介の体が徐々に反応し始める。

 はぅ……

 龍之介はため息をつき、美弥をぎゅっと抱き締めた。
「分かった……えっち抜きで、美弥がイクまでなら」
 美弥が返事をするより早く、龍之介は美弥の唇をキスで塞ぐ。
 舌先で美弥の唇をつつくと、美弥はあっさりと口を開いた。
「ん……」
 満足げに喉を鳴らし、美弥は舌を差し出して来る。
 龍之介はその舌を絡め取り、たっぷりと愛撫した。
「ん、ん……」
 口腔内に送り込まれる唾液を嚥下し、互いの唇を激しく貪り合う。
「んく!」
 頃合いを見計らった龍之介は、服を脱がせた。
 そして乳首を優しくつまみながら首筋にキスを落とすと、美弥はびくんと背をのけ反らせる。
「あぅ、あ、はあぁ……あうんっ!」
 龍之介の唇で耳と首を集中的に攻められながら乳房を揉みしだかれ、キスで十二分に興奮した美弥は、感じるままに声を上げてしまった。


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