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飃(つむじ)の啼く……
【ファンタジー 官能小説】

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飃の啼く…第2章-6

「な……?!」

同時に、盾も光に包まれた。いったいどう言う事…と飃に聞こうとしたけれど、彼も同じように困惑していた。

光が途切れたとき、そこにあったのは、まったく新しい武器だった。

「どういうことだ…?」

薙刀は、柄の部分全体にわたって美しい彫刻が施され、刃の部分が、以前より大きく、薄く、全体的に白くなっていた。こんなに美しい薙刀は、見たことが無かった。

一方、飃の盾は、漆黒の美しさは相変わらず、それどころか、前より深みを増したかのようだった。覗き込むと、微かに光るものが、たくさんある。もちろんラメではない。これは……

「星だ。」
「星?」

「この盾は、異世界への入り口になっている。古くから、我々狗族は、星と共にあった。星を見て行く末を占い、その啓示をたまに人間に分け与えてきた。」
「じゃあ、この盾は、宇宙とつながっているの……?」
「そのようだ、ここを見てみろ。」

「あ…北斗七星…」
「古からの魔よけの星座だ。この星がきっと我々を守ってくれる。」

「死兆星が見えない限りね」「なんだそれは?」
「なんでもない。」

「とにかく、この武器の真の姿が、まだ封印されているようだ。」
「私たちの中にね。そうでしょ?」

飃はうなずいた。そして、不意に、お互いが裸なのに気づき、恥ずかしくなって服を着た。
抜け穴のフェンスをくぐって帰る間中―もちろん、襲ってくるものは無かった―私たちは、手をつないでいた。


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