投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

レン
【二次創作 官能小説】

レンの最初へ レン 10 レン 12 レンの最後へ

レン-11

「仕事はいつから?」
彼女はそれに抗がい、俺の腕を振り払って言った。
『そんなに熱心になってくれて嬉しいよ。そうだな、今日からやってみるか。』
俺はそう言うと、彼女と同じ様に服を身に着ける。
「具体的な説明はないのかしら?」
『実際に1度、説明しながらやってみせるさ。出来ない、無理だ、少しでもそう思ったならすぐに辞退してもらって構わない。その代わり、君はその時から俺の飼い猫だ。』
「それは御免だわ。」


俺は服を着け終えると携帯を取り出し、記憶させてあるメモリーを呼び出す。
『蓮だ。今日はお前に新しい担当者を紹介する。』
相手が通話に応じると、俺は受話器に声を送り込む。
〈今度はマトモな奴なんでしょうね?!〉
俺の言葉に対し、そんな怒鳴り声を上げたのはアゲハだ。
『あぁ、今回はちゃんと届けるさ。何せ俺も同行するんだからな。』
アゲハに対してダークネスの出荷がされたのは過去五回。だが無事にダークネスが納品されたのは、俺が直接納品に当たった二度のみだ。
〈フンッ、最初っから男なんて信用してないよ!今までの担当なんて酷いもんだったじゃない。手ぶらでの挨拶はこなせても、納品は無理だったんだから!ちゃんと仕事をこなせる担当なら、ダークネスと一緒に六本木に来な!!〉
アゲハは俺に散々喚き散らした後、一方的に電話を切った。
電話での内容を聞いても分かる様に、アゲハは男という生き物を信用していない。それだけならまだしも、男というだけでその存在全てを否定するのだ。

『行こうか。』
俺は彼女と共にホテルをチェックアウトした。そして地下駐車場所のコルベットの元へと歩み寄る。
『まずは運転技術を見せてもらおうか。まさかマニュアルは駄目なんて言わないよな?』
「馬鹿にしないで。コルベットだろうがダブルクラッチのアストロだろうが問題ないわ。」
彼女は渡されたキーでロックを解き、エンジンを始動させる。

彼女の運転は大胆さと慎重さを兼ね備えた素晴らしいものだった。首都高だろうが郊外の田舎道だろうが、彼女はコルベットを難無く乗りこなしてみせた。
『合格だ、そろそろ仕事に入ろうか。築地近くの港に俺達の会社の倉庫がある。そこまで行ってくれ。』
「そんな東京のど真ん中で麻薬の取引き?!」
彼女は意外な場所を告げられた事に、少しばかり驚いている様だった。


「蓮さん!今日はどうするんです?」
倉庫にコルベットを乗り入れた俺達に、最初にかけられた言葉だ。
『通常通りさ。』
俺は声の主にそう答え、倉庫の奥へと進んで行く。
『レイラ、銃は扱えるか?』
「ええ。」
倉庫の一番奥にはコンテナが置かれていて、そこには大量の銃火器が納められている。その火力だけを見れば、日本警察も真っ青だろう。
俺はコンテナの中から一つの銃を取り出し、彼女に手渡した。
『9mmのオート、君には一番扱いやすい銃だろう。』
「ありがと。」
俺は彼女に渡した銃以外にもいくつかの拳銃とサブマシンガンと予備マガジンを持ち出し、一台のトラックの助手席へと乗せた。


レンの最初へ レン 10 レン 12 レンの最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前