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サイカイ
【鬼畜 官能小説】

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サイカイ ―第1章―【再会】-1

【プロローグ】

うちは父子家庭だった。
母親は、俺がまだ物心つくまえに出ていったらしい。原因は、いい加減な親父に嫌気がさしたみたいだ。4つ年上の18歳になる兄貴から、昔そう聞いたことがある。
幼い時に母親がいなくなったショックと、こんなダメ親父に育てられた事もあって、兄貴はみごとな不良に育っている。周りからいい噂なんか聞いたことない。
俺も家庭がそんなんだから真面目な息子ってことはないが、親父や兄貴の様にもなりたくないって気持ちがどこかにあるのか、この家では一番まともだ…と思う。

父子家庭だった。と言ったのは、実は親父が再婚する事に決まったからだ。相手の家も母子家庭で、16歳の娘がいるらしい。つまり俺の義姉になる人だ。
今までむさ苦しい男ばかりの生活だったからやっぱ嬉しい。
先日、顔合わせをしてきた。ちょっと問題があって(いじめみたいもんにあってたらしい。親父も詳しくは話してくれなかった。)通信制の高校にいってるって聞いてたから、暗い女だろうと思ってたんだけど、案外普通で結構可愛かった。おばさん、いや義母さんは、美人だったけど、義姉とはだいぶ違って親父にぴったりの派手な人だった。
親父と義母、義姉の真希さん、俺(昭)は顔を合わせられたけど、兄貴の京介は散々親父に来いと釘を刺されていたのに来なかった。予想通りだけど…。



顔合わせから1ヶ月後、5人での生活が始まった。両親とも夜遊びが好きなようで、朝仕事に出たら、日付がかわるまでに帰って来たためしがない。
兄貴は朝方帰って来て昼間寝てたり、何日も家を空けたかと思えば何日も家でダラダラしてたり、相変わらずだった。ちゃんと新しい母親と妹にあいさつしたのかすらわからない。
義姉は、月に数回学校へ行く以外は(通信制も全く学校へ行かなくていいわけではないらしい。ちゃんとやってるかチェックされるそうだ。)、家事や勉強をしているようだった。
俺は一応毎日学校に行ってる。勉強しにってよりはツレに会いに行ってるだけって感じだ。

親は子供に干渉しないし、子供も各々が自分の生活をしてる。それなりにうまくいっていると俺は思ってた。義姉がたまに元気がなかったりするときもあったけど、普通の学校に行けないくらいなんだから、多少はそういう部分もあるのかなと深く詮索しなかったし、そんなに気にも留めてなかった。元気のいい時は結構明るく話してくれるので、すぐに打ち解けられたのはありがたかった。
けど、一緒に暮らし始めて3ヶ月位経った頃から義姉は、ほとんど元気がなくなり、部屋に籠りがちになった。
そして、5人の生活が始まって半年が過ぎた頃、まさかこんな形で義姉の元気のない理由を知るとは、俺は思ってもみなかった……。





【再会】

その日、俺は授業を受けるのがあまりにもダルかったんで、久々に早退した。
それまでも、ちょくちょく途中で帰ったりはしていたけど、大抵ツレと一緒にそのままカラオケとかに行っていた。
けど、そんな気分にもならなかったので、珍しく一人で学校を抜けるとそのまま家に帰ることにした。


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