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【思い出よりも…】
【女性向け 官能小説】

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【思い出よりも…中編】-3

私達はそれから店を出ると、先日行ったホテルのバーで1時間ほど過ごした。そしてタクシーに乗り込むと彼女を送るべく、彼女の自宅へと向かった。

「たしか、〇〇町だったよね?」

「……ないの」

呟くように答えた彼女の言葉が聞きとれず、私はもう一度訊いた。

「今、何て言ったの?」

しばらくの沈黙の後、彼女は答えた。

「あそこには、もう戻る家はないの」

「それって…?」

彼女は、ぽつり、ぽつりと語り出す。

「離婚した私が…戻るには…あの町は狭すぎるから……」

「今はどこに?」

「病院の近くのマンションよ…」

タクシーはその方向へむかい、病院の前で停まった。

「伊吹君、酔い醒ましにお茶でもどう?」

「そりゃ良いが…こんな夜更けに迷惑じゃないのかい?」

「全然!私も明日は休みだし、ゆっくりできるから」

少女のように声を弾ませ、潤んだ瞳で私を見つめる慶子。その瞳に惹きつけられそうな感覚に私は陥った。

「ここよ!」

6階に彼女の部屋はあった。玄関横に4畳半ほどのキッチン。その奥はリビングだろうか、ドアーが閉めてある。
キッチンには冷蔵庫や電子レンジ、食器棚など、ひととおりのモノが揃えてあり冷蔵庫の表面にはメモ紙がマグネットで止めてあるなど、生活感に溢れている。

「ちょっと待ってて」

そう言って慶子は背を向けてお茶を煎れる。傍らに腰掛けながら、私は彼女の身体を眺めていた。

締まった足首、細い腰。そして、スカートの上からでも分かる豊満な肉付きをした尻。
それらが目の前でゆらゆらと揺れている。私は喉を鳴らすと立ち上がり、後から彼女な腰を抱きしめた。

「ち、ちょっと!あぶないわよ、伊吹…!」

私は慶子の身体を反転させると、彼女の唇にむしゃぶりついた。片方の手を慶子の背中にまわし、もう一方の手は服の上から乳房を揉みしだく。慶子の甘い体臭が、私の鼻梁いっぱいに広がる。
慶子は驚きのあまり口を開く。私は構わず彼女の口内で舌を絡ませる。

「…ウッ……ンッ…」

ぬらぬらと唾液が絡む。慶子は私を押し退けようとするが、その抵抗が私の心を一層熱くさせる。
彼女の股になかば強引に脚を差し入れ、恥骨の膨らみに押し当てる。


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