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上州オヤジ旅
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上州オヤジ旅-1

夏も終わり観光シーズンが過ぎた頃、後輩の敦夫から…
「勇さん!テレクラ旅行行きましょう!」
「ん?えっ!?行くか!」
俺は2つ返事で快諾した。
何を思ったのか後輩の敦夫は新潟を選定して来た。
「何で新潟なんだ?」
「いや…特にはないんですが、田舎の方がこっちよりスレてないでしょ?」
俺は変に納得して新潟行きを心待ちした。
出発当日、渋滞が予想された俺達は4時に待ち合わせをした…はずだった。
定刻を過ぎても敦夫は来ない…
電話をかけても電…電源が入ってない〜〜〜!?…
そして連絡がついたのはそれから3時間しての事だった。
後にも先にも4時間も後輩に待たされたのはこの一回だ。
新潟に向けて車を走らせたが案の定、大渋滞…
敦夫といえば呑気に高速のパーキングの度にあれやこれや食いまくってる。
やっとの事で新潟に着いたのはすでに昼を過ぎていた。
ここからが大変だ!土地勘も無くましてやテレクラの存在すら知らない2人が市内をさまよった…
やがてテレクラを発見した俺達は慌てて入店するも、客が俺達以外に居ない事に気がつく。
取り放題だ!
受け付けをしてる間にもリンリンリンリンとけたたましい呼びリンが鳴り続けていた。
部屋に入るなり着信ランプが少なくとも5〜6個は点いている。入れ食い状態だ!…と思ったのもつかの間、ほとんどが援助と冷やかし…
クッソォ〜敦夫め〜!
と思ってると…コンコン!
「勇さん!俺行って来ますゎ!」
満面の笑みで行ってしまった…
その後、俺にもコールが入り、自称40歳主婦からのお誘い…
待ち合わせ場所に行ってみると、なんとチャリンコに乗ったノーメークに茶髪(明らかに白髪染め)の貞子のようなお姉さまが息を切らせてやって来た。
電話では強気だったはずの彼女は俺を見るなり…
「あの…私でいいですか?」
いいわけねぇだろ!心の中で叫んだ俺は…
「本当に40歳?」
「そうです…」
どう少なく見積もっても55は行ってる。 「絶対40じゃないよ!」
そう吐き捨てると少しだけ開けた窓を一気に閉めて猛スピードでその場を立ち去った。
はて?敦夫は…
携帯は繋がらない…
さてはお楽しみかぁ?クッソォ〜先輩待たせるゎ女にはありつけるゎ…
俺はシカトして旨いものでも食いに行こうかと思った瞬間、敦夫からのコール。
「いや〜女の自宅で生二発ですゎ!」 「………」
「駅の近くに居ますから迎え来て下さいょ!」
ヌオォ〜!やれねぇわ来たのは貞子だゎ最悪だ!
敦夫を迎えに行き新潟では名物なのかは良くしらないが、ドンブリからビラビラとチャーシューのはみ出たラーメンを食いに行った。
その間もいろいろ聞かされ敦夫はご機嫌の様子だった。
夜になりツーショットカードを買い込みホテルから夜の部に突入した。
お互いアポを取り付け、しかも待ち合わせ場所がなんと100?と離れてない場所でお互いの姿が確認出来るほどだ。
しかしいくら待ってもお互いの相手は現れず、2人ですごすごとホテルに帰る事になった。
翌日はて言えば、いいオヤジ2人がバッティングセンター回り…
何を思ったのか敦夫は室内にもかかわらずゲーム機の側で小便をしてやがる。これにはさすがの俺も慌てて店を出た!
敦夫にはビックリだ!しかし面白い!そもそもテレクラなるものを敦夫に教えたのは俺だし、敦夫も今回の旅は楽しめたみたいだ。
ハチャメチャなオヤジ2人旅だったが、また計画しようと約束をして帰路についた。きっと俺と敦夫にしか出来ない旅なんだろうなぁ…と変に納得しながら。


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