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「お母さん…」
【サイコ その他小説】

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「お母さん…〜冬香視点〜」-5

「そうですか。じゃあまた何かありましたら、お邪魔しますよ。失礼」

家に着くと大場と思われる人物が母と話していたが、もう帰る所らしい……

「ん?」

近くを見ると春美と父の姿があった。

「春美?お父さん?」

春美ももう帰る所みたいで、私は春美に大場さんと話せる様にしてもらおうと半ば強引に春美を送る形をとった。
もう家の話は聞いているだろうから……

「冬香…父さん…母さんに話そうと思う」

だが、父の言葉でまた私の計画は中断された。

「うん。わかった。私もすぐ帰るから。待ってて」

まずい……
今父と母を二人にするのは危険だ。
大場さんと話していた母の顔は気が立っている様だった。

私は無い頭をフル回転させ、
夜にあの大場さんに家に来てくれるよう春美に話した。
二人を落ち着かせて夜にひっそり大場さんに自首しよう。
そしたら二人は助かる。
私は春美に用件だけ伝えて家に急いだ……


「ただいま!お母さん?お父さん?」

『何が俺が罪を被るよ!そうやって私を油断させてるんでしょ』
『本気だ。信じてくれ!』『一度裏切った人をどう信じるのよ!』

待っててって言ったのに!
「お母さん!お父さんはね……」

私は玄関のドアを勢いよく開けた。

「もうたくさんよ!みんなで私を責めて!もうあの刑事に話したんでしょ?だから今日家に来たんだわ」
「違うっ本当に俺は……」「うるせー黙れ!もう黙れ!」

ザクッ
ザクッ

「黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ………」
「おっお母さん!」
「だまれだまれだまれ……」
「お母さん!やめてよぉ!やめてぇ」
「冬香おかえりぃ今この馬鹿男黙らせるから。そしたら夕飯にしましょう」
「もう死んでる!もう死んでるんだよぉ!」

ザクッザクッ

「…………やめろって言ってんだろ!」

狂った。
母はもうだめだ………
刺すのをやめない。

私は母を突き飛ばし包丁を父の体から引き抜く。

「もう一度やりなおそ?最初から………また、いい家族になろうよ。お婆ちゃんも、お父さんも、優しいお母さんもいてさ。」
「冬香?それ、渡しなさい」
「私が罪を全部被ってあげる。だからさ……………一度、死んで?」
「とっ冬香……」

母が狂ってるのか、私が狂ってるのかもう解らなかった。
罪を隠すんだ。
母の罪を。
その為には
母も消すんだ。


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