投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

チキンのススメ!
【その他 恋愛小説】

チキンのススメ!の最初へ チキンのススメ! 8 チキンのススメ! 10 チキンのススメ!の最後へ

チキンのススメ!-9

彼女の悩みの…本質


オレは、分かってた…

だからこそ、自分が許せなくなる…

存在を認めて欲しいと言った彼女


それは、つまり存在を認められていない…
少なくとも彼女はそう思ってるワケで…

結果、不安定な彼女は

自分の存在が分からなくなってしまった

その悲しみに、意味なんてない…ただ辛い時に

自分の存在とか、意味とか…自分が何なのかとか、
意味もなくそんな事を考えてしまう事があるのも事実で…

だから、オレは教えてあげなきゃならなかった…

彼女自身を


それは確かに問題自体を
解決する訳ではなかったけど、必要なコトだった



なのにオレは、彼女の口から悲鳴がこぼれた時

不意に口から出た適当で、最低な言い訳に身を任せて

その場から逃げ出した





〈チキン〉

『私ってどんな人間に見えますか?


私って一体何ですか?

私はもう…

分からない…っ』


今のオレ達はきっと…

自転車と同じだ

真っ暗な夜道を走る自転車と…


備えつけた自家発電の灯りは、前しか照らせなくて…

自分の姿は…バックミラーごしに少し見えるだけ、

誰かにすれ違いざまに照らされて…
ついでに自分がどんな顔をしてるか、教えてくれるのを待ってる

彼女はずっと待ってた

あの公園で…ずっと、
誰かに照らされるのを…

オレは出来た筈だった

バカなオレだけど…
分かったんだ、

それは偶然かもしれないし
彼女を好きだからかもしれない

だから、ヒントがつながって…答えになった


チキンのススメ!の最初へ チキンのススメ! 8 チキンのススメ! 10 チキンのススメ!の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前