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チキンのススメ!
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チキンのススメ!-14

オレは思わず大きなため息をついた

(ずっと彼女の上に座ってたのか…)

なんだか自分がとても
マヌケに感じられて、

何だか自嘲的な笑みが漏れる


(まったく…こんな所に
ずっと居るなんて…彼女らしいっちゃらしいけど、)

もう一度、空いた穴から中を確認する…

彼女は、ドームの中の隅っこで体育座りをしながら
メソメソ泣いていた

あの後もずっとここに居たのか…

よっぽど激しく親と喧嘩して、よっぽど落ち込んでるんだろう

(うん彼女らしい…な)

オレは変な納得の仕方をして、その勢いで声をかけようとする。

一瞬ためらった

怖くて

そこは、まるで…
彼女の心のようだったから…
触れない方がいい場所の様な気もしたから…

冷たくて、暗くて…
だからこそ、彼女はそこに不思議な居心地のよさの様な物を感じてるんだろう

でも、そこは寂しくて、
楽しくなくて…
笑顔が生まれなくて…

だから、やっぱりここから連れだしたい

笑って欲しいから…

それは、身勝手なのかもしれない

だとしたら、オレはやっぱり彼女に―




何だかんだでオレは、
穴に向けて声を絞りだす


「よっす!」

「ふ…ぇ?」

彼女は驚いたような…とゆうより少しマヌケな顔をしている。

といっても、暗いので
あまり見えないが、

声がそんな感じ?


「糸さん…?どうして?」

「んー…さっきの答えを思いつたからさ、」

「…いいんです。もう、
私変な事いってた…」

「全然変なんかじゃないって!!それにそれじゃオレが困るんだよ!」

「え?」

「いいからこっち来て!」

オレはドームの中に手を伸ばす

「…」

彼女はおずおずと手をつかんでくれた


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