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放課後の背徳準備室
【教師 官能小説】

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放課後の背徳準備室-1

「伊吹(いぶき)…君は一体、誰なんだ…?」
せっかく掴んだ憧れが、この手からするりと逃げていきそうな儚い恐怖に胸を震わせながら…。
早戸は、後ろから抱き締める。
強く強く。
止むに止まれない衝動で。
伊吹の胸を痛いほど鷲掴みにして。そのくせ乳首を撫でる指先は優しい。
「あは…ぁあ、ん、あた…しは…あたし、よ…。ふぅぅ!」
早戸の腰が強く来た。
「あ…っ!い、いぃ…」
切ない快感に伊吹は腰を突き出す。
「もっと…して…」
潤んだ瞳で早戸に振り向く。
肩先でキス。
きゅううぅと束縛するように、早戸の熱塊を絞めた媚花から蜜が零れ堕ちる。
爪先になって、腰を高く上げて、机面に両手をついて、股いっぱいを開けて。
僕のために君はねだる。
「先…生っ、いっぱい来て…!」
口の端から、はしたなく涎を垂らしながら。
伊吹は見られるのが好き。
奥まで突かれるのが好き。
それがまた早戸の興奮を誘う。
きゅんと胸が高まり、亀頭が伊吹を求めて甘疼く。
…もう誰なのかどうでもいい。伊吹がこの腕にいる限り。
「本当に淫らな娘だね、伊吹…」
優しくたしなめるように、早戸は緩く微笑う。
尻肉を左右に、秘唇を親指で大きく広げて更に刻む。
「はぅん、あっあぁ…!」

放課後。
化学教師の特権、準備室という個室、甘い密室で睦み合うふたり。


伊吹は思う。
これは賭け。


化学教師・早戸和夢(はやと・あいむ)、27歳。
長く伸びっぱなしの色褪せた黒髪、柔らかな顔立ち、縁なしの眼鏡、物憂げな瞳、よれよれの白衣…
例えるならひなたぼっこしている老猫みたいな。動作も緩い。
だけど見ているだけでも微笑ましい、そんな先生。


ずっとずっと好きだった。
叶わないと思いながらも…。
先生には付き合って長い彼女がいる。結婚も時間の問題かもね。
それでもいい。
私の勝手な横恋慕だから。
3年の選択授業で、進学コース・文系を志望した私と、理系の担当になった先生とでわかれてしまった。
接点がなくなった今だからこそ、私は決めた。
高校最後の1年間。
悔いは残したくない。
耳の両端で垂れた三つ編みをほどいて、眼鏡を下ろす。そして、1年生カラーの赤い上履きを購買で買って…。


私は別人になる―――。


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