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別れたあとウジウジ女々しく後悔するつもりはない。窓を開けて空気を入れ替える。長い間キミと暮らしていたせいでキミ色に染まってしまった、この部屋。あのバンドのポスター、いい加減にはがそう。
「お互い、違う道を歩もうよ?」
…最初の切り出し方。別れたいならストレートに告げるべきだ。
まわりクドいほうが、辛いんだよなぁ、こういうの。最後の最後まで気を遣うなんて迷惑だ。いっそ嫌いになって別れたほうが楽だったんだけど…。
窓の外の風景はいつもと決してかわらない。世界から見てみれば、ちっぽけな出来事でしかない
そぉ、告げられたように思えるのは、俺だけか?…まぁ、実際のところ、世間に多大なる影響を与えるようなコトではない。
皮肉を交えながらも、キミのことを、ここまで引きずっている。別に自分に酔い痴れてるわけじゃない。
晴れた空には申し訳ないほどに煙草を吸う。
目の前の白いものが、雲なのか煙なのかわからない。目の前が霞んでゆく。頬を伝うものが何なのか、確かめるつもりはない。空を仰ぎ、なるべく、それを落とさないように気を付ける。・・・早くキミを忘れてしまおう。結局のところ女々しいんだな、俺って…。


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