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「保健室の小さな秘密」
【教師 官能小説】

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保健室の小さな約束-1

「えっ?悠ってクォーターだったの!?」

私のすっとんきょうな声が保健室にこだまする。
「あれ、知らなかった?」
首を縦に振る。
「はぁ〜…ホントにオレに興味がなかったんだね。結構校内じゃ知られてるんだけど」
「あ、いや。けしてそーゆー訳では…」
顔の前で手をひらひら横に振る。

どうりで色素が薄いわけだわ。明るい茶色の瞳は中心に向かって薄いグレーになっている。
まじまじ見る私に、フイッと顔をそらして
「今時そんな珍しくないでしょ」
と横顔で笑う。

出会ってから一ヶ月。
悠はその前から私の事を知ってたみたいだけど。
悠に会うの(襲われるの?)はほとんど夕方からだったから、気付かなかった。

「じゃあ茶髪も自毛なの?」
悠のサラサラの茶髪を一束つまむ。
「そう。ちゃんと証明書も持ってるよ」
「へぇー」

お昼休みの保健室。
開け放した窓からは、外ではしゃぐ生徒達の楽しそうな声。
白いカーテンが風に大きくなびいている。
私の机の横にパイプ椅子を持って来て、悠が頬杖をつきながら私の昼ごはんのジャマをする。
「ブロッコリー、も〜らい」
ヒョイと取り上げ、パクッと口に放り込む。
「あっコラ!好物なのに…!」
ムニッ!と悠のほっぺたを引っ張る。
「いてっ…へぇ、ブロッコリー好きなんだ?他には?」
「え…?他に…パスタとか、納豆とか、アイスとかって何よ、急に…」

「いやー、オレ達お互い何も知らないなと思って」

そう言われてみれば、悠の事で知ってるのは携帯の番号とアドレス、本名とクラス位だ。
「そう言われれば…そーね」
「オレは奏子のケー番とメアドと、体しか知ら…」

ゴツッ…。
何故か得意気に言う悠の頭にニブイ音が炸裂する。

「ってー…」
「余計な事は言わなくてよろしい」
まったく、油断も隙もない。
「…まぁ冗談は置いといて、オレは奏子の事もっと知りたいなぁ。大切だし、好きな人だから」
窓から入ってくる風に髪の毛をなびかせながら、悠が言う。

…よく言えるわね。そんな恥ずかしい事が。
お箸を口にくわえながら私が黙っていると、
「奏子は知りたくない?オレの事」
耳元で囁く声。
いつの間に背後に回ったのか、後ろから抱きすくめられる。
低い声が体を通り抜け、背筋がゾクッとする。

知りたくなくはない…。
私だって悠の事が好きなのだ。
そこに5限目開始の予鈴が鳴る。
「とりあえず…、教室に帰りなさい」
さっき中庭で遊んでいた生徒達が教室に戻る為に、この保健室の前の廊下を通るだろう。
二人でいるのが見付かってしまってはいけない。
「ちぇ…」
小さく悠が舌打ちした。
束縛が解かれる。

それを寂しいと思うなんて、相当ハマってるなぁ…と思わず溜め息がもれそうになるのを飲み込む。


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