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「保健室の小さな秘密」
【教師 官能小説】

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保健室のマドンナ-4

「あああぁっもうダメッ!ああ〜!」
奏子の中がキュウキュウッと締め付けた後、激しく痙攣する。
ヤバイ…ッ出る!
「…っく、奏子…!うぁっ!」
強く抱き締める。奏子の細い躰を。
奏子も抱き締め返してくれた。なんだか、それが嬉しくて、気持ちよくて、安心して。
「奏子っ…、いくよ…うぅっ」
勢いをつけた最後の一突きを打ち込んだ瞬間、奏子の中で溶けあいながら果てるのを感じた。

「私…この行為が気持ち良いと思ったの、悠とが初めてよ」
「え?」
メガネをかけ直しながら、奏子が微笑む。
「今まで、こんなに気持ち良く出来なかったもの」
「…うそ」
「嘘じゃないわよ。悠とだから…気持ち良いと思うのかもね」
シャツのボタンを留める手が止まる。顔の温度が一気に上がった気がした。と同時に、うしろめたさが襲う。
さっき、奏子が敏感なのは、他の人と経験を重ねたからであって、今までの人にも凄く感じてたんだと思ったら、一瞬ムッとなったんだ。
…嫉妬…?
それで、奏子をムリヤリ責めてしまった。
白衣を着終えた奏子を抱き締める。
「ごめん…」
「何が?」
「オレもこんなに気持ち良いと思ったの初めてなんだ」
少し勇気を出して言った言葉。
「うそー、そっちの方がよっぽど嘘っぽいわよ!」
奏子がケラケラ笑う。
「なんでだよ!」
「えー、だって慣れてるんだもん、って悠、シャツのボタンかけ違えてるわ」
思わず、動きが止まる。
すると奏子がボタンをかけ直してくれた。

…慣れてるんだもん、か…。


「悠、最近遊んでないな」
屋上で健介がパンにかぶりつきながらいう。
「あのなぁ…オレが見掛けほど遊んでないの知ってるだろ!?」
健介の肩を前後に揺らす。
「わわっ…どうしたんだよ、いつも流す話題じゃん」
「今日はスルー出来ねぇの!」
オレの声が屋上に響く。
奏子に絶対遊び人だと思われてる…。いや、遊んでないとは言わない。
でも…。
「まぁ、悠の顔目当てで近寄って来る女は多いからなぁ〜。で、好きな人に遊び人って言われたんだ?」
…ギクッ。
「…そこまでは言われてない」
「じゃあ何か。慣れてるとでも言われたか?」
ギクギクッ。
健介が『わかりやすいなぁ』とでも言いたげに首を振りながら、ふぅっとため息をつく。
「まぁ、事実なんだし。仕方ないんじゃねーの?」

…なんだか救われない。
でも、結局はそうなんだけど。周りのヤツらに比べたら、色々経験はしてる方だとは思う。
でも、寄って来る女の子は見た目だけが必要な軽い子ばかり…。

「…でも、お前がきちんと恋が出来るって証明されて良かったよ」
「…え?」
隣でガックリしているオレの肩をポンポンと叩く。
「なんつーか、表面は愛想いいけど、中身は結構淡白で、誰に対しても本気じゃないっていうか…そーゆー所あったから。安心したよ」
「そうかな…」
意外だ。健介からそんな言葉が出るとは。
持つべきものは親友だなぁ…。

「あ、悠。もう少ししたら、愛が来るから消えてな♪」

………。

そして、屋上から追い出されたオレは保健室に向かう。
今日はどうやって奏子をからかおうかな…。なんて考えながら――。


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