投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

伊藤美弥の悩み 〜受難〜
【学園物 官能小説】

伊藤美弥の悩み 〜受難〜の最初へ 伊藤美弥の悩み 〜受難〜 59 伊藤美弥の悩み 〜受難〜 61 伊藤美弥の悩み 〜受難〜の最後へ

恋人達の悩み2 〜Double Mother〜-12

「……ん?」
寝静まった伊藤家の廊下。
主寝室のドアが僅かに開き、明かりが漏れている。
「……?」
龍之介はそっとそこを覗き込み…………見た事を、後悔した。
音を出さないように細心の注意を払い、龍之介はドアを閉める。
主寝室の中では、夫婦の営みの最中だった。
それも、尋常ではなく濃いプレイの。
美弥の父親と思われる見た事のない中年男性が、美弥母の履いた黒光りするエナメルのブーツをべろべろと舐め回していたのだ。
異常な光景を見てしまい、龍之介の肉棒は要求を取り下げる事にしたらしい。
へろへろと萎びていくモノに安堵しながら、龍之介は美弥の部屋へ戻る。
「……りゅう……?」
部屋へ入ると、美弥が眠そうな声を出しながら起き上がった。
寝ぼけているらしく、目をしょぼしょぼさせながら龍之介を探している。
「起こしちゃった?」
龍之介は布団の中へ潜り込み、美弥を抱いた。
「ん……」
満足げな声を出し、美弥は再び寝息を立て始める。
龍之介はふ、とため息をついた。
美弥のふっくら滑らかな頬を、ツンと軽くつっついてみる。
「ん〜……」
くすぐったがった美弥は寝相を変え、龍之介に引っ付いた。
どうあっても龍之介にくっついて眠りたいらしい。
「スキンシップ、足りないかなぁ」
龍之介は呟き、美弥を抱き締める。
「りゅう……んん……」
満足げな声を出した美弥は深い眠りに落ち、龍之介は不思議と落ち着いた気分になった。
落ち着くと、今度は眠くなって来る。
目を閉じ、龍之介はようやく眠りに引き込まれていった……。


翌朝。
龍之介が目を覚ますと、美弥はまだ腕の中で寝息を立てていた。
「美弥。朝だよ」
声をかけると美弥は『ん〜……』と呻き、子猫のように伸びをする。
「……おはよ」
まだ眠そうだったが目を開き、美弥は龍之介に抱き着いた。
「あったか〜い……」
「美弥……」
龍之介は美弥を軽く抱き締めた後、布団から抜け出す。
「家へ帰るよ。兄さんに、母さんの相手を任せっ放しにしちゃったし」
「ん……」
美弥が寂しそうな顔をしたので、龍之介はパジャマを脱ごうとした手を止めた。
「美弥」
「ん、大丈夫……ね、朝ご飯食べる時間くらいはいいでしょ?」
離れがたくて目をうるうるさせている美弥のお願いを、龍之介が断れるはずがない。
手早く着替えを済ませた二人は、美弥が手早く作ったトーストにココットとスープという朝食を摂った。
「あらおはよう」

ぐむっ!

ココットを口に入れていた龍之介は、その声に喉を詰まらせる。
美弥母が起き出して来たのだ。
「おはよ」
事情を知らない美弥はぐふぐふ咳き込む龍之介の首をとんとん叩いてやりながら、母に挨拶する。
「げふっ……ぐっ……お、おは、おはようございます……」
喉の詰まりを解消した龍之介は、何とかそれだけ挨拶した。
個人的には、とぉっても気まずい。
「おはよう」
さらに聞こえてきた中年男性の声に、龍之介は飲みかけたスープを吹き出しそうになる。
美弥父のご登場だ。
「龍之介……大丈夫?」
さっきから挙動不審な龍之介を、美弥は心配する。
「ん、まあ……」
「……美弥。悪いんだけど、部屋から車のキー持って来てくれない?」
母の言葉に、美弥は顔をしかめた。
だが文句は言わず、立ち上がって車のキーを取りに行く。
龍之介が口に詰め込んだトーストを咀嚼していると、美弥母が龍之介の顔を覗き込んだ。
「ねえ彼氏、夕べ部屋を覗いたでしょ?」

ぐふっ!!

龍之介はトーストを喉に詰まらせる。


伊藤美弥の悩み 〜受難〜の最初へ 伊藤美弥の悩み 〜受難〜 59 伊藤美弥の悩み 〜受難〜 61 伊藤美弥の悩み 〜受難〜の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前