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「早合点な彼は。」
【少年/少女 恋愛小説】

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「早合点な彼は。」-1

あの出来事から1週間…
何だかんだ言って、毎日蓮見君に送り迎えをしてもらっている私。
でも……
「あの…蓮見君??」
「司、で良いですよ。」
目を細めて、微笑んでる。はあぁ、大人の笑み…って、呼べるかぁ!!
大体、付き合ってもないのに『お手て繋いでランララン♪』はおかしいでしょ!!!
「僕は、羽苗には下の名で呼んで貰いたい。」
いやいや、そんな真剣な顔で言われても激しく萌えるだけ…って、
「今、羽苗って…!!」
「?君の名前は羽苗ではないのですか?」
いや、そうだけどっ…そうじゃなくって…
蓮見君が、私を「羽苗」って…!!
「超嬉しい!!」
やばい!!何て幸せなのかしら私!!!
神様神様っ!私は一体、どれくらい生きられるのでしょうか…??
「彼女を呼ぶのに、名前言わずして何を言うんです?」
そうだよね、蓮見君っ!!…って、え??
「彼女??」
一体全体、何の話だ??
彼は、相変わらず微笑ってるけども。
「羽苗は、僕の彼女ですよ。」
「ふーん…」
「だから、羽苗も司と呼んで下さいね。」
「はーい…」
そっかぁ…私って、蓮見君の彼女だったんだ…っておい!!!
「わわっ、私達!!いつから付き合ってたの??!」
そんな話聞いてない!!てか、だから蓮見君は送迎係を勤めてたの??!そうなの?!
「『狼でも、姫には忠誠を誓うんですよ。』」
いつか聞いた事ある台詞…あぁ!!前に蓮見君が言ってたやつだ!!
え"???あれって、告白だったの??!
いやぁ、羽苗ちゃんてば知らなかったなぁ〜…たは…どっ…
「どうして言ってくれなかったの??!」
この1週間、本来ならば蓮見君と私はラブラブしていたはずなのに…!!!
聞いてないよ聞いてないよ!!!フェイントには慣れてないんだから!!
「すっかり、身も心も委ねられているとばかり…」
微妙にエロい言い回しをして、蓮見君は気まずそうに眉をひそめた。
そりゃそうだ。自分だけ付き合ってると勝手に思い込んでたんだから…
「いつ身を委ねてくれるんです??」
そっちの心配かい!!!てか、何?!体目当て?!
「身って…」
「心は元々、僕を欲していたはずですから。」
どうして知って…!!
「毎日見ていれば、分かりますよ。」
へっ??
「目が合いましたからね、何度も。」
そう言って微笑むと、蓮見君は私の手を取った。
「女性には、羊がお似合いですよ。」
黒目がちな目が、からかうように私を覗き込む。
「〜〜〜ッ!!!!」
私の顔は赤くなったに違いない。彼は笑っている。
そして、耳たぶに触れるくらいに唇を寄せて囁いた。

「心は心配ないですが…僕以外には、委ねないで下さいね。」

何を?とは訊けずに、ただ彼の唇が離れるのを待つ私なのだった。

●End●


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