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「アイシテル」
【悲恋 恋愛小説】

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「アイシテル」-1

一度で良い
一度で良いから
抱き締めて
痛いって
放してって
それ程に思うくらい
強く抱き締めて
息が
出来なくて苦しくて
胸が
キリキリして苦しくて
私が
突き放すくらいに
強く抱き締めて
「包み込む」だなんて
そんな優しくなくて良い
「壊れる」ぐらいに
「壊して」って思うくらいに

貴方を感じたいのです

抱き締めたら
「スキ」だと言って
耳元で
顔を見て
心で聴ければ良い
貴方の声が枯れようと
貴方の唇が乾こうと
構わないから

私が
それを聴き飽きるくらいに

「スキ」だと言って
そうしたら
強く抱き締め返すから
ありったけの力で
貴方を抱き締めるから
「スキ」
そうやって

私に囁いて欲しいのです


一度で良い

抱き締めてください

「スキ」と言って
微笑んでください


一度で良いから

「スキ」から
「アイシテル」と
目を見て呟いてください

●End●


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