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「保健室の小さな秘密」
【教師 官能小説】

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想いの行き着く場所-1

 ―キィィ、パタン…
扉が閉まる音で目が覚める。
「…ん」
重たいまぶたをこじ開けると、薄いアイボリーに、かわいらしい小花柄の壁紙が目に飛込んで来た。

…ここは、どこ?確実に家じゃない…。どこだっけ…?

思考回路がまともに働いていない頭を抱えて考える。
その時、体にかかっていたフトンが捲れて、自分が裸だった事に気が付いた。

「わわっ」
慌ててフトンを巻いて、辺りを見回す。
誰もいないみたい。
ベッドサイドのテーブルに紙とお金が置いてある。

カサ…

紙を開くと、そこには『悠』という名前と携帯の番号が書いてあった。

そうだった、思い出した。昨日の事―…。


ガタンガタン…。
満員電車の中で小さくため息をつく。周りはサラリーマンやら学生やらに囲まれて、少し息苦しい。手摺を掴む手も疲れて来た。

私は美月奏子(みつき かなこ)。仕事は静涼高校の校医、いわゆる保健室の先生。

今日はお休みで、朝から友達と買い物をしていた。気付くと、帰宅ラッシュの時間で地下鉄の中はすごい混み具合だった。

あーしまった…。いつもはこの時間帯を避けて帰るのに。失敗したわ…。
そんな自分の愚かさを呪っていた時。見知らぬ手が私の腰辺りをまさぐっているのに気が付いた。

―?!
身動きしようにもギュウギュウで動けやしない。無反応がいけなかったのか、その手は積極的に動き始めた。

最初はお尻を撫で回すだけだったのが、だんだん揉みしだくようになってくる。

―やだ、気持ち悪い…。
鞄を胸の前でぎゅっと抱き締める。
すると、真横に立っていた人からも手が伸ばされた。あっ、と思った瞬間には、鞄と腕の間をすり抜けた痴漢の掌が私の胸元に到達していた。

体をよじって抵抗する。でも微かな抵抗は意味はなく。右の胸を揉みしだき始めた。

―っくぅ…。
あえぎを噛み締める。胸が弱い事は自分でも自覚してる。
乳首を探す様にブラウスの上から摘まれると、ビクッと体が震えた。
それを合図の様にお尻にいた手がスカートの前に滑り込んできた。

その時、駅に着いた。
私はチャンスとばかりに外に出ようと体を動かした。
目的地ではないけど、このまま痴漢にされるがままなんてごめんだわ!

プシュー…
扉が開いた瞬間に飛び出そうと試みるものの…。体がガッチリとガードされていて身動きが出来ない。
その時に気が付いた。私の周りが四人の男に囲まれていることに…。

「お、おりま…」
プシュー…
無情にも扉が閉まる音で、私の言葉は遮られてしまった。
背筋が凍る。このまま犯されるのか。

気持ち悪さと悔しさで涙が滲んでくる。
その瞬間。
鞄を抱き締めていた腕を誰かが引き寄せる。


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