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俺と彼女。
【学園物 恋愛小説】

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俺と彼女。-1

電車に乗り込み、いつもの場所に腰をおろす。
「…ん?」
と、隣に座る彼女からフワッと甘いフルーツの匂い。
「なぁ、香水付けてんの?」
「あ、わかる?」
彼女はちょっと照れたようにはにかみ、俺に視線を向けた。
「うん。いつも付けてるっけ?」
「あ-、うん。付けてるんだけどさ、匂い消えちゃうからね。」
今日はちょっと多めに付けたから気付いたのかも、と彼女は言った。
「…いい匂い…」
彼女が動くと、フワッといい匂いが鼻につく。
「でしょ?大スキなんだ。この香水。」
「うん…俺も好き。」
ちょっとだけ彼女の方に首を傾ける。
「…そう」
すると、彼女は俺から視線をずらした。
彼女が躊躇ったように視線をずらす時はたいてい…
「…何照れてんの?」
そう、照れている時だ。
「いや…別に…」
あぁ、ほら、挙動不審になってる。
「ははッ」
「な…に笑ってんの?」
「別に〜」
「…」
彼女はむっとして、急に無口になった。
「…怒った?」
俺が尋ねると、彼女はマフラーに顔を埋める。
「怒ってないもん…」
彼女はマフラーに顔を埋めているせいで、声がくぐもって聞こえた。
俺は彼女の声をキチンと聞こうと、さらに首を傾ける。
「…ちッ」
「ち?」
「か、顔近い!!」
「…緊張してんの?」
人は図星を突かれると怒るっていうけど…本当だな。
「〜〜〜…バカぁッ」
「…怒んなよ」
彼女の肩に寄りかかると、また香水が匂う。
「…怒ってない」
さっきよりも彼女の声音が心なしか優しい。
「マジで?」
彼女に寄りかかっているせいで、自然と彼女を見上げる形になる。
「…!!」
目があったのが恥ずかしかったのか、それとも上目遣いが効いたのか…彼女は顔を赤くして、また視線をずらした。
「…も、恥ずかしいから…」
「…じゃあ、逆にしてみる?」
「え、ひゃ!!」
俺は逆に彼女を自分の肩にもたれかけさせた。
「は…ずかしい…」
「ははッ」
彼女をからかうのは本当に楽しい。
「…からかってるでしょ?」
「え〜?だって楽しいんだもん」
俺は彼女に頭を傾けた。
「う〜…」
口では絶対勝てない事を知ってる彼女は、悔しそうに唸る。
そんな彼女を可愛いと思うのは、俺がSだからなのか…。
俺はそっと彼女の手を握る。


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