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恋心粋
【制服 官能小説】

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恋心粋〜荒花〜-1

『明日ミニスカート忘れるな』
そっけないメール文面は仁忍からだ。

あいつ!
いつ、どこで、どうやって携帯アドレスを知ったんだ!??
初の乗馬も兼ねて行くのに、なんでミニなんだよ!
馬鹿が。

そう、この週末は新春ドラマスペシャル『木曽義仲』がクランクアップするS県ロケにお邪魔するのだ。
仁忍が「来い」と言ったからね。

ちっ、仕方ねぇな。
となると、ワンピよりセーターがいいかな?胸も触ってほしいし…。

はっと、弥花は慌てる。

(何、仁忍とSEXシチェーションを描いちゃうんだよ、私は!??)

あ〜〜〜、もうっっ!
癪に障る!!



S県―――。
山と湖が近距離のロケ地近くの乗馬クラブで、初乗りの手ほどきを受けた弥花。

(ひ〜〜、お兄ちゃん、よく乗りこなせたなぁ)

毎度ながら亜蓮の器用さに感心してしまう。
能後援者の1人が流鏑馬を心得ていた関係で、亜蓮は馬に乗りながらも弓矢を扱えるのだ。

私なんて無理無理無理っ!
チビ故の短足か……ま、股がつりそう…。

馬、デカいし!

「よお、弥花」
ロケ入りしたのか、仁忍がこっちにやって来る。
「馬はどうだ?」
にこにこと側まで寄る仁忍に、弥花はつい身構えてしまう。長年の癖が抜けないのだ。
ただ仁忍の体温が、存在感が、前よりもずっと…すぐそこに感じる。
伝わってくる。

(SEXしたからと言って、何かが変わる訳でもないし…)

そう自分に言い聞かせる一方で、何故か焦ってしまう。今さらどうすればいいのかわからない。

「ふん」つい、むっつり。

「相変わらずつれないな〜。ちょっとは可愛くなれよ、弥花ぁ」
拗ねても仁忍は仁忍。
馬の囲い柵にもたれて何を思い出したか、ぱっと目を輝かせる。

「なあ、知ってるか?馬の精液、バケツ2杯分もあるんだとよ。すっげぇぇよな!?」
「っ…っ!!?」
「1回イクだけで、どばぁ〜〜〜!といっぱい出るんだぜ」

ぎゃははは、一人盛り上がる仁忍に、弥花、怒りMAX!
「きったねぇこと聞かせるな!このセクハラが!」

(会うなり女にする話題かよ!?)

「面白いだろ?」
「お兄ちゃんに言え!」
「言ったよ。そしたら亜蓮“あっ、そう”で終わりやがった。つまんねぇぇぇ」

(お兄ちゃんっ!ちゃんと相手してやれよぉぉぉ!でないと、私にとばっちりが来るんだからぁぁぁ!)


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