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たったひとこと
【コメディ 恋愛小説】

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たったひとこと【第3話:Shall we ランチ?】-4

「ッ!!!」
「飛んだねぇ―♪たまには女殴るのも悪くねえな」

(オレノセイデオレノセイデキズツイタキズツイタキズツイタ)

「オーオーコワイ顔しちゃって。でも殴れないよな〜ドクロちゃん♪殴ったら暴力事件ですぐ退学だもんな。オレら族は得だぜ。何したって捕まらなきゃいいんだから。お前も同じ穴のムジナだ。テメェに学校なんて似合わねぇんだよ!」

意識が堕ちてゆく。深く深く・・・

「・・・ほう、お前ら、殴られるだけで済むと思ってんのか?」

コロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤル・・・

(ごめんな、俺、約束、守れそうにない)

「何ダチに手ェ出してんだぁ―、コラァ!!」

近い方の男が5メートルは吹っ飛ばされ、そのまま木にぶつかり、伸びている。

「!?」

見上げると腕に風紀★委員の紋章をつけた女が蹴りのポーズで固まっている。
倒れている男を抱き起こす詩乃。

「大丈夫!?え〜と・・・ドクロ・・・さん?」
「・・・六呂だ。的場六呂(まとば ろくろ)。俺は大丈夫だからくるめをみてやってくれ・・・くっ」
「まだ立ち上がらないで!無理しちゃ・・・」
「・・・自分にとって大切な人が傷付けられた時、お前、じっとしてられるか?」
「・・・」
「くるめを頼む」

膝をつきながら立ち上がる六呂。
敵も1人欠員が出たことにより、全員戦闘要員にまわる。
対峙する2組。

「アンタ風紀委員だろ?こんなことして・・・」
「ダチ公に手ェ出されて校則にビビる程腐っちゃいないさ。留年して退学ってのもいい人生経験かも知れないしね」
「・・・六呂だ」
「麻里音。マリ姉でいいよ、ってアンタは呼ばないか」
「麻里音さん。3対2だぜ。不利なことには」
「3対3だ。的場」

列に加わる成之。

「お前・・・俺の名前知ってるのか?」
「一度だけなったんだよ。お前と掃除当番。オレの話に全く笑ってねえんだもん、お前。悔しかったぜ」
「何ゴチャゴチャ言ってんだ、テメェら手ェ出したらまとめて退学だぜ!!ガハハ」
「・・・学校来たら腹抱えさせてやるよ」

次の瞬間、3人は駆け出していた。


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