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舞い斬る華
【ファンタジー 恋愛小説】

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舞い斬る華 第二章-3

試合会場…

控え室を出てフィールドへの通路を歩いていく
と、ちょうどそこに一人の女が息を切らして走りこんでくる

シルディアだ

「ま、、間に合ったぁ〜!」

勝った余韻がまだあるのか、にっこり微笑んで椿に激を飛ばす。
そして一枚の紙を椿に見せる

ソレを見て椿は噴出す

「ちょっと…!それお前、さっきの賞金全部つぎ込んでるじゃないか!!」

それはtotoの椿の勝ちに全財産賭けたチケットであった。

いつものにっこにこスマイルで親指をグっとあげるシルディア

本当は本人じゃなくても関係者も賭けちゃいけないんだけどな
ちょっと苦笑まじりの笑顔で椿も親指を立て返した

そのときちょうどフィールド側から大音響の入場サウンドが鳴り響く

「んじゃ、いってくるわ」
互いの拳と拳をコツンとあわせると、椿はフィールドへと歩き出した。。。。




決して油断したわけではない

刀の手入れも万全だった。

試合内容はとても良かった。

バランスのいい攻防
攻守、華のある展開

ポイントでは十分に圧倒

しかし、、、これで最後の一撃!っという相手の刀を受け流す瞬間……
もう、その先の手で確実に相手をポイントではなく綺麗に一本勝ちが出来る…と待ちに待ったその瞬間

変形刀の操作ミスか、手が滑ったのか、一刀流の剣圧に刀がイカレたのか…

刀の変形部分から真っ二つに吹っ飛ばされた獲物と上半身


それは椿にとってこの会場での初めての屈辱だった


もちろん、敗北は初めてではないが、この地に来てからは無敗を誇っていた
その椿に敗北の二文字は訪れた。



悔しさを背に椿は勝ち名乗りを受ける対戦者に握手をして決勝ガンバレよとマナーじみた挨拶をするとフィールドを降りる。


試合内容が内容だっただけに、本当に悔しかった。

ロビーで預け物を受け取り、明後日の3位決定戦の日程を確認するとフラフラと外に出た。


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