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ヴァンパイアプリンス
【ファンタジー 官能小説】

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ヴァンパイアプリンス7-5

その写真から、宏樹は初めて月下の家族構成を知った。
「へぇ〜月下、兄弟いたんだ。」
写真の中に月下の横でぶっきらぼうな表情をみせる少年が一人。
しかし、写真を見る限りでは彼が兄なのか弟なのかわからなかった。
「お兄さん…?」
「ううん。弟。」
月下が飲み物を持って部屋に入ってきた。
「月下か!!びっくりした〜」
宏樹は軽くビビリ-だ。
「紅茶で大丈夫?」
「あ、うん。ありがと。」
月下は小さなテーブルに紅茶を2つ置く。
「陽太って言うの。私の弟。雅人くんとタメだよ。」
「そうなんだ。月下に兄弟いるなんて知らなかったよ。」
「そうだっけ?」
「そうだよ。」
ふふっと月下は笑う。
「じゃあ…これから覚えてね。」
将来のためにッと月下は付け足した。
「…うん。」
宏樹は少し照れた。
「あ、結ちゃんから貰ったチケットあるじゃない。いつ行く?」
月下は鞄の中から二枚のチケットを取り出した。
「あ〜」
宏樹は紅茶をすすりながら曖昧に答える。
「じゃあ〜…クリスマスに行くか?」
「クリスマス…」
月下はぱぁぁッと目を輝かせる。
「私、クリスマスデート初めてなの!!嬉しい!!」
「…」
宏樹は月下をじっと見る。
「何?ッ…」
月下が宏樹の視線に気付いたかと思うと、キスが降りてきた。
「…はッ。もう、宏樹!!」
「今の言動に欲情しました。」
「真顔で言う-?ι」
宏樹はもう一度キスを落とす。
「マジ…月下といると平常心保てないみたい…」
宏樹ははぁ〜ッとため息をついた。
「…それ誉めてるの?」
「う-ん…どうだろ。」
宏樹がう-んと唸っていると、今度は月下が宏樹に自分からキスをする。
「…本当に宏樹といると平常心保てないみたい…」
へへッと悪戯っこの顔をした。
「…」
宏樹は今すぐにでも押し倒したい。しかし、ここは月下の家。欲望をおさえて月下に尋ねた。
「月下…」
「うん?」
「…エッチしたい…」
宏樹的にはもっとオブラートに包みたかったが、理性よりも本能が上回っていた。笑
「直球ですね…」
月下は笑いながらすくっと立って、ドアの内鍵を閉める。
「それって…」
月下はコクンッと頷き、宏樹をベッドに誘導した。
「…いいよ」
月下が耳元で囁くから、宏樹の理性は音が聞こえるくらいの勢いで切れた。
「…いただきます」

宏樹は月下の頬にかかる髪をどかしながら、ソフトに唇を合わせる。
「ん…」
月下は目を閉じて甘い声を漏らす。
宏樹は月下の服に手をかけた。
そっとベッドに寝かせながら、ジッパーを下げていく。
「月下…首に手、回せる?」
「…うん」
目をトローンとさせた月下は、宏樹の指示通りにした。
「…いいよ」
「ん…」
月下はベッドの上で下着だけの姿になる。
「宏樹も…」
月下は宏樹のワイシャツを脱がしていった。


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