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俺らの明日
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俺らの明日FOURTH-3

「何か、血がさわぐな。」
「お前だけだ、原始人。」
「うるせぇよ。」
「宮本、指示頼むぜ。」
「任せろ。」
『それでは、始めーー!!』
「うるぁぁーー!!」
「け、賢治!?速いよ!!」
「おぉ、すまん。」
「右だーー、宮本――!!」
「へ?おわぁぁーー!?」
『鉢巻きよこしやがれ、宮本!!』
「しゃらくせえ!!こいやぁ!!」
「日常生活でしゃらくせえとか使うなよ。」
「体育祭なんだから日常ではないだろ。」
「それもそうか。」
「うぉぉーい!?何和んでんだよ!!」
『苦労するな、賢治。』
「ああ、堺か。まったくだ。お互い先頭は大変だな。」
『怪我すんのもいやだし俺らはじっとしてようぜ。』
「そうだな。」
「こらー!!下、和んでねーで動け!!」
『てめえもだ、堺!!』
「だってよ。」
『しゃーねえ。』
「うぉ!?馬鹿!!揺らすな!!」
「だって動けっていうから。」
「上半身じゃねーよ、ボケ!!上体反らししてどうすんだ!?」
「注文の多い奴だな。」
『隙あり!!』
「うぉぉ、この野郎!!」
『どわぁ、何でしゃがむ!?堺!!』
『お前重い。痩せろ。』
『今言う時じゃねーだろ!?』
「隙ありゃーー!!」
『だぁーー!?くそ!!』
「しゃー!!次だーー!!」
「なぁ、宮本?」
「どうした?早くしないと時間切れだぞ。」
「言いにくいんだけどさ、足つりそう。」
「はぁ!?」
「ぬぁぁー、つったーー!!」
「ば、馬鹿ーーー!!」
『たりゃー!!』
「あ、てめえ、後ろは卑怯だぞ!!」
『いや、別にいいだろ。』
「おい、味方ーー!!来てんなら教えろや!!」
「いや、賢治が足つってたからそっちに気がとられて。」
「もう死ね、死ねぇ!!」
「や、やめ。まだ足が・・・蹴るなぁー!!」


「もうお前帰れよ。」
「お前最悪だよ。」
「冗談で済まないよ。」
「・・・」
「普通50mでバテるか?」
「普通綱引きで屁をこくか?」
「普通騎馬戦で足つるか?」
「・・・」
「最後の競技だぞ。」
「クラス対抗リレー。」
「お前は一番走者。」
「・・・」
「ここで男見せろ。」
「ここで見せなきゃいつ見せる?」
「一番でバトンを渡せ。」
「・・・やってやるよ。」
「そうだ。」
「それでいい。」
「出来たら打ち上げでデザート奢ってやる。」
「よし、行くか。」
「しゃあ!!」
「やるか!!」


『それでは位置について下さい。』
「あいつやると思うか?」
「やるときゃやるだろ。」
「でも賢治だぜ。」
「・・・微妙だな。」
『よーい、パンッ!!』
「お、速い!!」
「やるじゃねーか!!」
「まぁ、最後だしな。」
「しめる時はしめるってか。」
「うし、俺らも準備しねえと。」
「次の次は俺か。」
「あっ!」


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