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Mirage
【純愛 恋愛小説】

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Mirage〜4th.Weakness-1

『助けてよ、幸妃』





ブラインドから差し込む光の眩しさに、一瞬眉をしかめた後、僕は重い瞼を持ち上げた。

どうやら資料をまとめているうちに、いつの間にか眠っていたようだ。

左手首の腕時計にちらりと目を落とすと、長短それぞれの針は9と2を指している。眠っていた時間はそう長くは無いらしい。まだ開ききらない目を擦りながら苦笑する。そして気だるい頭痛に軽く顔を顰めながら僕は伸びた前髪をかき上げ、ゆるゆると頭を上げる。完全に身体を起こしきってから大きく首を振って幻の残像をかき消す。

キャンパスの東側に位置する研究棟にはやや傾いた太陽の光が容赦なく差し込んでいた。その窓から差し込む光は一日の気温を表す折れ線グラフの折り返し地点を過ぎているとはいえ、夏本番の到来を感じさせるには十分すぎる熱量を持っていた。

僕はぐっと大きく伸びをすると、もう一度膨大な量の資料の中に飛び込んでいった。


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