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ヴァンパイアプリンス
【ファンタジー 官能小説】

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ヴァンパイアプリンス2-6

「…何で?」
「だって…」
月下は肩で息をしながら、とぎれとぎれ言った。
「…指でイッちゃったら…宏樹を感じられナイ…からッ」
「月下…」
月下は宏樹の甚平の紐を解き、そしてそっと指を這わす。
「くすぐったい…」
「ふふ…ココが宏樹の性感帯だ…」
月下は笑った。
宏樹はそっと月下のおでこにキスをした。
月下は少し不満そうに宏樹を見る。
「あ…おでこ嫌だった?」
宏樹は月下の表情を見て、そう言った。
月下は首を振った。
「違うょ…おでこだけじゃ嫌なの…」
月下は目をつぶる。
「…唇って事ね」
宏樹は月下の唇にキスをした。
最初は軽く触れるだけのキス。二度目は熱く深く、舌を絡める情熱のキス。
「んん…ッ。宏樹ッ」
月下は宏樹の首に絡み付いた。
「あたし宏樹のキス…大好き」
「そぉ?」
「うん…。」
月下は宏樹の耳を優しく甘噛みした。
「月下ッ…」
「ね…もうッ」
月下は宏樹を誘う。
「俺もだ…ッ」
宏樹は笑顔で、月下の誘いにのった。

「んッぁ…ぁ」
宏樹は月下の中に沈んでいく。
「月下ッ…」
「宏樹ッ…ぁッ」
月下は宏樹を潤んだ瞳で見上げる。
「手…握って?」
月下は宏樹に手を出す。
「…イイょ」
宏樹は月下の指を一本ずつ絡ませ、しっかり握った。
そして月下の中で激しく動く。
「ぁッやッ…激しッ」
月下は宏樹の手をぎゅっと握る。
「あッ…月下ッ」
月下も宏樹も絶頂が近くなっていた。
「ふぁッ…」
月下の方が先にイキそうだった。腰を震わせている。
「イイょ、月下。イッて?」
しかし月下は必死にたえる。
「んんッ…嫌ッ!宏樹ッ…一緒に…」
「月下…」
宏樹は腰のスピードを上げる。
「ぁぁッ…んんッ宏樹ッ」
「月下ッ…ぁッ…」
―ドクンッ
二人は同時に果てた。
―…
「…宏樹ッ…も…壊れちゃうッ…」
「月下ッ…」
宏樹は一度だけでは満足せず、何度も何度も月下を抱いた。
「…無理させすぎたか」
月下はイキすぎて、気を失っていた。
宏樹の腕の中で寝息をたてている。
空にはすでに月はなく、眩しい光が差し込んでいた。
「朝か…」
宏樹は月下を布団に運び、タオルをかけた。
「おやすみ、月下」
宏樹は愛しい人の寝顔に呟いた。

キミが起きたら
一番に
『キミがスキ』
だと告げよう

宏樹は月下の隣に横たわり、静かに目を閉じた。




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