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淫魔戦記 未緒&直人
【ファンタジー 官能小説】

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淫魔戦記 未緒&直人 3-1

淫魔の未緒が、犯されていた。
「ああ、いやっ、いやあっ……助け、て……直人……!」
たわわな両の乳房を揉みしだかれ、極太の肉棒で二つの穴を貫かれている。
一人の男に。
一人の?
直人は目をこらす。
男の顔が影になっていて、よく分からない。
しかし……確かに、男の股間からは肉棒が二本生えていた。
一人の男が一人の女の蜜壺と排泄口を同時に犯しているのだ。
−嫌がっているばかりだった未緒の声が次第に、変わってきた。
「あっ、あああっ、あっ、んあっ!ひい、そこはっ……はあああああっ!!」
その声は明らかに発情していて、男に快楽を与えるべく淫らに腰を動かし始めている。
「なかなかいい具合にヒクついてきたぞ。そろそろ中に欲しいだろう?」
「ああ、欲しいっ!あたしのおま〇こにあなたのザーメン欲しいいっ!!」
「よしよし。たっぷり出してやるから体全体で味わうんだぞ」
男の腰のグラインドが激しくなった。
「はああ〜っ!あ、イ、イク!イク〜っ!」
「おっ、あっ!」
男が、未緒の最奥で精を放つ。
「ああ、すごいいっ……中でびゅくびゅくいってるう……!」
二人のつながりの隙間から、ゴポゴポと精液が溢れてくる。
「ああ……」


「うわあっ!?」
絶叫と共に、直人は跳ね起きた。
「夢、か……」
気持ちの悪い汗を、全身にかいている。
「ちくしょ……何て夢だ……」
枕元の水差しからミネラルウォーターを汲み、喉に流し込む。
(惚れた女が他の男のものでよがり狂ってる光景はどうだい?)
ぴくっ
背中が引きつるような感覚が、一瞬にして体を目覚めさせた。
「何者っ!?」
声を感じた方に誰何をかけながら、直人は距離を取る。
(忘れるとはひどいじゃないか。いつぞやは体を共有した事もあるのに)
部屋の隅に、黒い靄がわだかまっていた。
それは、以前感じた事のある気配。
「お前はっ……!?」
直人は、狼狽した声を上げる。
かつて直人の体を乗っ取った低級霊の塊が、そこにいた。
「馬鹿な!お前は、未緒が始末したはず……」
靄は、くつくつと笑い声をたてる。
(未緒は言ったか?我を殺したとな)
問われて、直人は返答に詰まった。
あの時……恋人になった時に、未緒は『あれを始末した』とは一言も言っていない。
(未緒はな、我を追い出した事で満足したのだ。素人故の甘さよな)
含み笑いをしながら、靄は続ける。
(だが、素人でも淫魔は淫魔。さすがに消耗していたから今までおとなしく力を蓄えていたが……最近になって、あるお方に拾われてな)
「ある……お方?」
(我はその方の使い魔となった。今の悪夢はその方からの挨拶代わりだよ)
「どこのどいつだ!?」
直人の怒りを籠めたストレートな質問に、靄は心底愉快そうな笑い声をたてた。
(気付かぬか……未緒の父親だよ)
「なっ……!?」
(ふふふ……我は楽しいぞ。未緒を再び抱く事ができるやも知れぬからな)
靄が、薄れ始める。
「あっ!待てっ!」
直人は押さえ込もうとしたが、一足早く逃げられてしまった。
「未緒の……父親だとっ……?」


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