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淫魔戦記 未緒&直人
【ファンタジー 官能小説】

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淫魔戦記 未緒&直人 2-15

直人が一行を招待したのは神保家の別宅という、古い洋館だった。
屋敷の管理人をしている老夫婦と簡単に挨拶を済ませて主のための部屋へ行き、元の姿へ戻っている未緒を居間へ残して三人で寝室へ入る。
「管理人は少し耳が遠いし、庭が広いから叫び声が周囲に聞こえる事もない。おまけに僕達がここにいるのは誰も知らないから、邪魔をされる事はないはずだ。十分だろ?」
部屋の豪華さに圧倒されていた護は、その言葉に慌ててうなずいた。
「あ、ああ……」
「けっこう。それで、どういう趣向で綾女に仕置きしようとしてるんだい?」
直人は目で綾女を示した。手足を縛られ、キングサイズのベッドに転がされているその様子は、容姿が優れているだけに見る者の哀れを誘う。
意識がないのか、目の焦点が合っていなかった。
「そうだな……惚れた男の前で犯されるってえのはマズいか?」
「別に。僕は今怒ってるから、むしろもっと過激な手段はないかと思ってる」
「……とてもそうは思えないな」
外から見ると直人は冷静そのもので、どう見ても怒っているようには見えない。
「感情を爆発させたくないだけだよ。実際は、未緒を傷付けた綾女をめちゃくちゃにしてやりたい」
静かな怒りの籠った直人の言葉に、護は驚いた。
いちおうのところ、綾女は身内で未緒は恋人とはいえ他人である。
直人が未緒をいかに大切にしているかが、分かるというものだ。
「……敵わないなあ」
護の呟きを、直人は聞き逃した。
−話がまとまった所で、直人は未緒を寝室の中へ呼び寄せる。
「とりあえず、順番にシャワーでも浴びて汚れを落とそう。未緒、君が先の方がいいかな」
「はあ……」
未緒は首をかしげたが実際に汚れで体がべとべとしているし、反論する気はないらしい。
寝室からつながっているバスルームへ、未緒の姿が消えた。
−しばらくして、バスローブに身を包んだ未緒がバスルームから現れる。
羽根を生やして制服が破けてしまったので、いっそのことバスローブにしようと考えたらしい。
「次は僕だね」
立って、今度は直人がバスルームへと消えていく。
未緒→直人→護の順番でシャワーを済ませる頃には、綾女が目を覚ました。
「なっ……こ、これはどういう事っ!?」
開口一番わめく綾女に、護があっさりと言う。
「どういう事って……藤谷が気絶させたあんたを俺がふん縛って別宅まで連れてきて、これから俺と神保さんの分のお仕置きを始めようってとこだ」
「あ、あれで終わったんじゃないの……?」
「んなヌルい仕置きで誰が満足するか」
護はせせら笑い、綾女の上にのしかかった。
同じ部屋にいても綾女の事は見ないようにしようと考えていた未緒だが、直人がぎょっとする事を言った。


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