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アッチでコッチでどっちのめぐみクン
【ファンタジー 官能小説】

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アッチでコッチでどっちのめぐみクン-47

「古代術法? 何、それ?」
 葵がそう尋ねると、シープはさらに得意気になって話を続ける。
「古代術法というのはね、今から二千年前くらいに一部の優秀な術士達によって編み出されてすぐに時の権力者フビラ王によって葬られてしまった、とても危険性の高い術法のことよ」
「でも、さっき実際に使用されてるって言わなかった?」
 葵にそう聞かれると、シープはめぐみの手から『術士全代』を奪い取るとパラパラとページをめくって、ある記述がされている部分を見つけ出す。
「……あった……ここに書いてある。『フビラ王が発明者や使用者を死刑にしたり、彼らが残した資料を処分することによって歴史から抹殺した術法には、性別を逆転させる術、肉体を他人の物と取り替える術、死者を操る術、異世界へと渡る術などがあり、それらの術法は現代には伝えられていない』ということになってるけど……ね、使われてるでしょ?」
「……使われてるわね……」
 葵が女性化しためぐみを見ながらしみじみと答える。
「ついでに言えば、フビラ王は古代薬学においても、いくつかの物を闇に葬ろうとしたらしいのよ。例えば、さっき飲ませた薬とかね」
「あれ……危険な薬だったの?」
 めぐみが不安そうに聞いてくる。
「そんなことはないわ。ただ、悪用されることが多すぎたんで封印されたんでしょ」
「ずっと昔に封印された物を、何であんたが使えるのよ」
「ふふん、歴史上最大の権力を誇ったというフビラ王でも全てを処分することはできなかったんでしょ。あたしの実家に古文書として伝わっていたわ。古代文字で書かれててかなり翻訳がめんどくさいけど」
「あんた、考古学者?」
「まさか。現代で使われてる文字とそんなには変わってないってだけよ。フビラ王の親のチギス王の時代に創られたとかいう古代文字はそれほど完成度が高かったのよ」
「で、あんたは古代薬学の知識を悪事に使っている、と」
 葵は腕組みしながらそう言って、シープを睨みつける。
「……せめて自分のために使っている、という言い方にしてくれない?」
「……結果は一緒よ」

「ねぇ、術法の入門書とかはないの?」
 めぐみが本棚の方に歩み寄り、少し大きな声でシープに尋ねる。
「さぁ? これだけいろんなジャンルの本が並んでるんだから、そんなのも多分どこかにあると思うけど……ああ、あれがそうだわ。その赤い本」
 シープはいくつかある本棚を一つ一つ見回して、ある一冊の赤い本を指さす。
「これ?」
「そう、それ。でもそんなのどうするの?」
「……ボクも術を使えるようになれるかもしれない……ボク、強くなりたいんだ……」
 めぐみは本棚から赤い本を引き抜くと、そう答えた。

 
 第13話 おわり


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