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アッチでコッチでどっちのめぐみクン
【ファンタジー 官能小説】

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アッチでコッチでどっちのめぐみクン-22

めぐみと葵、哲太の三人がジョセフに導かれてアリーランド城内に入ると、すぐに男女で別室に分けられて着替えをさせられた。もちろん女性化しためぐみは葵と一緒の部屋に招かれて、大量に用意された女性服の中から気にいった物を選ぶことになったのだった。
 最初はめぐみが自分で選ぼうとしたものの、葵の独断で決められた上に、仮にも王子と面会するのだから化粧ぐらいはするべきだ、などと葵に言われ、さらにかつらまでかぶせられて、めぐみはなりたくもなかった完璧な美少女へと変貌を遂げたのである。
 完璧な美少女となっためぐみが部屋の外に出ると、そこにはすでに別室で着替えを終えた哲太が待っていた。
 哲太はドレスアップしためぐみに見とれてしばらくは身動き一つしなかったのだが、固まってしまった哲太を心配しためぐみが近寄った瞬間抱きついてしまい、直後に葵に蹴散らされていたのだった。
 その後、王子との面会及びめぐみの両親の帰還を待ってる間の居場所として、ジョセフの命を受けたシープにこの豪華な部屋へと案内されたのである。

 葵が部屋の階段を登っていく。するとそこにはレモン色の天蓋つきベッドが二つと、いくつかの大きな本棚、小さなテーブルと椅子などが置かれていた。それでもだいぶスペースが余っていて、葵には少し薄ら寒い場所に感じられる。
 葵の後ろからめぐみも階段を登ってくる。

「ま、この下よりはくつろげそうね」
 葵はまず数あるうちの一つの本棚に向かっていき、その中から適当に一冊の分厚い本を取り出してぱらぱらとページをめくる。しかし、当然ながらアリーランドの文字で書かれているようで、葵にはさっぱり読めない。
「……何書いてあんのか全然わかんない、ね……」
 葵はそりゃそうだわ、と思い、本を本棚に戻そうとしたところ、めぐみが葵のすぐ後ろで小さい叫び声をあげた。
「……どうしたの?」
「その本……家にも似たようなのがある!」
「え!?」
 慌てて葵が表紙の文字に目をやる。しかし、やっぱり読むことができない。
「じゃ、めぐみクンはこれ読めるの?」
 葵はめぐみの目の前に表紙側を向けて本を突き出す。
「……ううん、読めない」
 めぐみが首を振って否定すると、葵は脱力したように本棚に寄りかかる。
「……なんだぁ、読めないの?」
「……うん、家にあるやつも何書いてあるか全然わからなかった」
「何の本かおじさんかおばさんに聞いてみなかったの?」
「子供の頃聞いたことあるけど……」
「何の本だって言ってた?」
「……魔法の解説書……って確かそう言ってた……」
「えっ!?」
 葵は再び慌てて表紙の文字に目をやる。しかし当然読めない。葵は自分の学習能力の無さに呆れて本の角で頭を軽く叩いた。
「どうしたの? ……痛くない?」
「ううん……気にしないで」
「……そう?」
「もしかしたらこれも魔法の解説書なのかもね。なんとか翻訳できないものかしら?」
「お父さんたちが帰ってきたら読んでもらおうか?」
「……そうね。めぐみクンも魔法使いになれるかもしれないんだし」
「……それは……どうかなぁ……」
「あのお爺さんも不可能とは断言できなかったでしょ」
 葵が差し出すその本をめぐみは半信半疑で受け取った。

 その後しばらく、めぐみと葵はベッドの上に並んで座って、読めもしない本を開いてあーだこーだと推測をもとにかなりいい加減な翻訳を続けていると、扉をノックする音が聞こえてきて、葵が大声で返事をする。
「はぁい、なんですかぁ?」
 その声を合図に外側から扉が開かれると、メイド長シープが入ってきて用件を告げる。

「王子がお呼びです。どうぞこちらへ」
 シープはさっきのいざこざを忘れたかのような、さっぱりした顔でめぐみたちを手招いた。


 第6話 おわり


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