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今は。そしてこれからもずっと・・・
【ファンタジー 官能小説】

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今は。そしてこれからもずっと・・・-20

「や…いや…妊娠しちゃうよ…できちゃう…赤ちゃん…」
「よかったな。恋人の前で身篭れて。元気な子を産めよ。」
「や…そんな…い、や…赤ちゃん…」
「俺とお前の子だ。きっと可愛いぞ。ふははははは……」
「あ…う…や、や…?ふ、ふふふ…きゃははは…」

力なく床に転がっている蒲乃菜が虚ろな目を虚空に漂わせて、無邪気に笑い出す。
ついに蒲乃菜は壊れたのだ。
いや、俺が壊してやったのだ。
だが、まだだ。まだ終ってはいない。
俺は、男に歩み寄り大きく腕を振り上げる。
「死ね。」
ズシャ…グチャ…
骨が砕け肉がつぶれる音。
そして男は肉の塊になる。

「あ・・・ああ・・・」
その光景を見て蒲乃菜の壊れた瞳に光が戻る。
…絶望の。
「…い…いや…うそ…そんな…」
蒲乃菜は眼を絶望で染めてふるふると震えながら呟く。
「うそでもなんでもない。紛れも無い現実だ。男は死んだ。」
俺は独り言のようにいう蒲乃菜に止めを刺す。
すう…と静かに息を吸い込む蒲乃菜。
「い…やあああぁぁぁぁ!!!!!!」
正に魂の叫びを蒲乃菜はあげる。
それは俺の心を満たし満足させる。
「もういやぁ!こんな事…!」
「死にたいか?死にたいだろう。これがあの時の俺の気持ちだ。」
「あっ…ああ…う…」
「ふふ…どうだ…?絶望…という形容がふさわしいだろう。」
「もう、いやぁ…嫌ぁ…死にたい…お願い…私を殺して…」
「だめだよ。殺してあげないよ。死…なんていう救いは与えないよ。」
俺は、耳元で優しく呟いた。
蒲乃菜は絶望に染まった瞳を大きく開けて涙を流す。
「う、うう…いや…もういや…」
「ふはははは…救いなんかない。この苦しみは永遠だ…。」
「・・・・・・・・・・・・」
「…って言いたい所だけどね。殺してあげる。僕は蒲乃菜が好きだから君に救いをあげる。
 でも、あの男のもとへは行かせないよ。ずっと僕と一緒にいようね。」

ぐしゃあ…
蒲乃菜は物言わぬ肉の塊と化す。俺は、その塊を愛しげに抱き寄せる。
「………」
すでに事切れた蒲乃菜はピクリとも動かない。
俺は、蒲乃菜が眠る俺の腕を高く掲げる。
「ふ、ふははははは………」
「全てを壊してやった。終らせてやった。」
「ふは、ふはは、ふ…ひゃひゃひゃあ!!!」

全てを終えて、絶叫する俺を、突如、眩い光が包み込む。
俺は為す術もなくそれに飲み込まれていった。


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