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長い友達
【学園物 恋愛小説】

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長い友達-2

「そうね〜…次からはそんな清楚な人じゃなくて、遊び人っぽい子をえらびなさい。
そしたら、本性割れたときにダメージ少ないでしょ?」
「残念ながら、俺の好みは優しくて清楚で髪の長い女性だ。そう!例えるなら、お前の正反対の性格の奴だ」
「ふ〜ん」
突然、笑いを止める和美。
うわ、まさか
「おい和美。まさかクラス中に結果と俺の好みをばらすとかするわけじゃないよな?」
「んー…そんな事もできるわね」
おいおいおいおい………
そんな事をしてみろ。俺は次の日から引きこもりになってやるからな?!
ブランコから降りて、和美は夕日の方向を見た。
白のシャツが、紺色のスカートが、奴の顔が、全部真っ赤に染まる。
「何だ。帰るのか?」
「長い髪、好きだったんだね」
「は?」
質問との答えが合ってないぞ和美。よくそんなで学年トップが取れるもんだ。妬ましい。
「だからさ。初めて聞いたんだ。あんたの好み。そっか…」
「あ、いや。だからお前は何を言ってるんだ?」
「違うの?」
「いや、違わない…」
変だ。いつもの高圧的なこいつじゃない。
「まぁ、さ。あたしはあんたを笑うことしかできないよ。ずっと昔っから、この性格全然治らないし」
「お前、治す努力してたのか。全然成果出てなかったぞ?」
「うん。まぁね」
なんじゃそりゃ。俺はブランコを降りて、和美の後ろに立った。相変わらず夕日を見ているこいつは、一体何を企んでるのか。
「じゃぁさ。こんなのとか、どうよ」
俺の方を向いて、和美はそのポニーテールのリボンを解いた。
さらりと、その髪が重力に従い、落ちた。
その瞬間を見計らうかのように、横から風が吹いた。
綺麗なその髪が、綺麗になびいた。
正直な話、先輩のほうが綺麗だった。艶もキューティクルも瑞々しさも、先輩のほうが勝っていた。
でも何でだ?こいつの方が輝いて見える。
バカを言え。あれだぞ?校内で一番敵に回したくない女第一位だぞ?ありえないって。
「これでさ…あたしに惚れちゃったりとかさ…しちゃわないかな………コージ」
何でこんなに…俺はこいつを恋しく感じるんだ?


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