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偏執狂愛
【調教 官能小説】

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偏執狂愛-1

「やっとお目覚めかい?由梨」
 倦怠感と疲労感で重たい身体を起こし、由梨は声の主の方に顔を向ける。
「今日の由梨も可愛かったよ」
「ありがとうございます。耀司様…」
 耀司と呼ばれた男は、子供をあやすように由梨の頭を優しく撫でる。
「こっちにおいで。身体を綺麗にして上げよう」
 客人を相手した後は、決まって耀司が優しく接してくれるので、この瞬間が由梨は好きだった。
 何者も侵害される事の出来ないこの時間と、耀司の愛情。耀司が由梨の主人となったその時から、長い間こうやってきた。
 バスルームに由梨を招き入れ四つん這いにさせると、その白い肢体をゆっくりとボディーソープで洗ってやる。
 耀司は後孔に指を入れると、先程の男が吐き出した精液を掻き出す。
「ふ…ぁっ」
 どろりと流れ出し太腿を伝う感覚に、由梨は痺れにも似た感情が沸き上がる。
「私以外の男に犯されて、気持ちよかったのか?」
 甘い声と指遣い。
 それは甘美な響きを伴い、由梨を包み込む。
「…はい…。耀司様に見られているだけで感じてしまいます…」
 後ろから全てを吐き出させる前にしっとりと秘所を濡らし、ヒクヒクと内側を波打たせる。
「おや、もうこんなにスケベな汁を垂れ流してるぞ?」
 その様子を見て、耀司もまた満ち足りた気分になる。
 自分以外を求めようとしない従順な女を手に入れた優越感。
「由梨は、耀司様が早く欲しいです…」
 膣内にも指を入れ洗ってやると、尻を余計突き出す格好で、全身を震わせ由梨が悦んだ。
「まだダメだ。先程の今で悪いんだか、もう1人相手をして欲しい」
 もっと自分を渇望させるための儀式めいた行為。
「…はい」
 火照り始めた由梨の身体を冷ますように、耀司はシャワーで身体に付いた泡を洗い流した。

 先程の部屋に連れてこられると、そこには既に中年の男が下着姿で待っていた。
 締まりの無い体型と顔で由梨を見ると、更にその表情を緩める。
「よ、よろしくお願いします」
 油っぽい額をハンカチで拭いながら、その男は耀司にお辞儀をする。
「由梨は淫乱な子でして、お客様のしたいようにして頂くだけで、幾らでも悦びますから」
 由梨を差し出し、耀司はゆっくりと部屋の隅まで行くと、そこにあるソファに深く腰を掛けた。その堂々とした物腰は、まるでオペラでも鑑賞する貴族さながらである。
 由梨は視界の端にその耀司の姿を捉え、耀司を喜ばせる事に全身全霊を集中させた。
「由梨ちゃん、早速なんだけど…オジサンの舐めてくれるかな?」
「はい」
 男はベッドに腰掛け、自ら下着を脱ぎ去ると、由梨を自分の顔の上に跨らせ、その体勢で股間に由梨の頭を近付けた。
 中年男の咽返る汗と雄の匂いに嫌な顔1つせず、舌を這わせ根元まで口に含んだ。
 ねっとりと、全体に舌を這わせながら、唇で扱き先端を吸う。それを耀司自身に行うように丹念に愛撫していく。
「由梨ちゃん、もうこんなに濡れてきてるよ」
 そう言って、中年男は由梨の股間に顔を埋め、そこここと構わずびちゃびちゃと舐め始めた。
 男の陰茎を含みながら、由梨は部屋の隅に居る主に視線を向けると、紫煙を燻らしながら蔑む様に鋭い視線を投げ掛けられ、一層下腹部に熱を感じ始める。
 表情こそ超然としている風ではあるが、その暗い瞳の奥に灯った青白い炎のような熱の篭った視線を由梨は感じずにはいられないのだ。
 耀司に犯される錯覚。いや、実際に視線だけで犯されて、持て余しそうになる快感を堪えるのに必死になる。
 早くその腕に抱かれたい。その想だけで、由梨はどんな事でもしたし、出来たのだ。
 偏執。
 この愛情が由梨には痛いほど解り、それを理解しているからこそ、その想いに答えようとした。


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