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伊藤美弥の悩み 〜受難〜
【学園物 官能小説】

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恋人達の悩み8 〜文化祭〜-14

 つぷ……
 
 見せ付けるように、殊更ゆっくりと侵入を開始する。
 顔を反らしたくせに伏せた目線は蕩け合う個所に注がれており、龍之介は苦笑した。
 まあ、恋人がすけべ……もとい、肌を合わせる事に貪欲なのは美弥が相手ならいくらでもできるくらいに性欲の強い龍之介にとっては、いい事である。
 時間と場所の都合さえつけば、心も体も触れ合う事に異存はないのだから。
「っあああああ……!」
 ずぶずぶと肉棒が沈み込んでいき、美弥が悲鳴に近い声を上げる。
 溢れ出る愛液が淫毛を伝わり、お腹の方まで垂れ落ちてきた。
「こんなにぐしょぐしょにするなんて、やーらしー」
 それを見た龍之介がからかうと、美弥はぶんぶん首を振る。
「あっ……!ん、あ、あっ……!」
 腰を数度上下させてから、龍之介は体勢を崩した。
 し慣れない体位だから、そのままだと美弥が苦しいかも知れないと考えての事である。
 それでも足を大きく開かせて結合部を丸見えにさせるのは、宣言した恥ずかしい姿勢を維持するためだ。
「……美弥。手、出してくれる?」
「……?」
 龍之介の声に応えて、美弥は両手を差し出す。
 青年はその手を、美弥自身の足の膝裏へ宛てさせた。
 要は、美弥に足を自分で支えて貰おうというのである。
 あまりバリエーション豊かな体位を楽しんでいる訳ではないので、龍之介はこの体勢でイけるかどうか少し不安になったのだった。
「んっ……あん、んく、うぅっ……!」
 龍之介がゆっくり腰を使い始めると、美弥は鳴きながら爪を自らの柔肌に食い込ませる。
 浅く深く緩急をつけて腰を振っていた龍之介は、蜜壺の締め上げに吐息を漏らした。
 しばらくして腰の動きを緩めると、リズミカルに揺れていた乳房に手を伸ばす。
 かちこちの乳首に指先をかすめただけで、美弥の肩はびくっと震えた。
 ゆっくり淫唇を掻き混ぜつつ、龍之介は体を倒す。
 手と口で乳房を楽しみ始めると、美弥は龍之介の後頭部へ腕を回した。
「ん……」
 二つの膨らみで顔を押さえ付けられて少し息苦しいが、龍之介の口元はにやにやとだらしなく緩んでいる。
「はンっ……あ、はぁう……!」
 感じるツボとポイントを知り尽くした愛撫に、美弥は熱く甘い鳴き声で応えた。
「りゅうっ……あっ、はぁ、あぁっ……!」
 絶妙な収縮と切ない声とで、一緒にイきたいと美弥が射精をねだる。
 龍之介は頬にキスを落とすと、本格的に腰を使い始めた。
「ふ、んうぅ……!あっ、あっ、あっ……!」
 揺さぶられる体は小刻みに震え、絶頂が近い事を恋人に伝える。
「はむ、むうぅ……!」
 切ない鳴き声を聞かせてくれる唇をキスで塞ぎ、龍之介は腰を振り続けた。
 美弥は堪えられないといった風に眉を歪めると、恋人の逞しい体にしがみつく。
「ッ!」
 背中に爪が食い込んだため、龍之介は顔をしかめた。
 こういう不意打ちは、勘弁して欲しい。
「っあ、ああ、りゅう、りゅうっ!」
 一声叫んだ美弥が、限界を突破したらしい。
 奥深くまで飲み込んだ恋人の分身を、きつく締め上げる。


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