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俺の戦争
【戦争 その他小説】

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俺の戦争-1

2032年12月25日血のクリスマス…この日が世界の運命を決めた日だった…
あの日、超大国アメリカの大統領が暗殺された。それはロシアの急進派の一部の犯行と断定された。だが、それが事実かどうかは定かではない…
その後アメリカはロシアに戦線布告…世界が恐れていた事が現実となった


2034年5月21日
俺は中国にアメリカの第2騎兵旅団とともに上陸した。その後は今に至るまでを全くと言っていい程覚えていない…毎日が同じだった。死体の山と破壊された兵器…今では世界中が俺の見ている状況と同じだ。


8月に入って中国軍の砲撃が急に大人しくなった…上官である山上二佐の話では中国軍内部で反乱があったらしい。俺は久しぶりに煙草を咥えていた。
そうしていると同じ隊の池森伍長がどこから仕入れたのかウイスキーを持ってきた。
「一杯どぉですか?」
「良くやった伍長」
俺は笑いながら伍長の肩を叩いた。
彼は俺が中国に上陸した時からの戦友だ。唯一俺の隊で被弾していないのが彼でありその事からついたあだ名が「ラッキーマン」だった。

ウイスキーのボトルを空けた時だった…
ヒューー……ドガァ〜ン!!
中国軍の砲撃が始まったのだ。
俺は慌ててヘルメットをかぶり自分の隊に集合をかけた
「敵はいつものポイントからのヤツですか!?」
そぉ叫ぶ石井軍曹は双眼鏡で遥か彼方を見つめている。
「いや、違うらしぃ…いつもと砲撃音が違う!」「山上二佐の本隊から撤退の命令ですっ!!」
ドッグォ〜ン!!
「悪いっ!!聞こえない!!なんだってぇ!?」「撤退命令ですっ!!」「なんだとぉ!?なぜ撤退するんだ!!?」
「米軍による爆撃が行われると本隊が言ってきていますっ!!」
「分かったっ!全員に今から3分後に後退すると伝えろっ」
「了解っ!!」
そう言って金居曹長は走って行った
そして俺も砲撃が続く中を駆け出していった…


撤退命令を出した山上二佐の本隊と合流した時には俺の隊の仲間は半分以下に減っていた。だが俺には「悲しい」という感情は湧かなかった…今はそ・れ・が当たり前だった。

俺は山上二佐に報告を済ませると自分の隊の人間がいる場所に戻り、今の戦況と今後の作戦予定についてを説明した。隊員達は浮かない顔で話を聞いていた
俺の隊は定員が20名だが今は自分を含め6名しかいなかった。


噂ではヨーロッパ方面では「核」が使用されたらしい。どちらが使用したかは分からないが最近の天気を見ているとあながち嘘とは言えなかった。何故なら8月だというのに雪が降っているからだ。このまま戦争が続けば地球は滅ぶかもしれない…ふとそんな事を考えていた。


戦争は小康状態に陥っていた。両軍は戦力を激しく損耗し動けず弾薬や食糧も底をつきかけていた…
人類は開戦当時120億を突破していたが現在はわずか20億足らずであった。


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