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午前零時の情事
【同性愛♂ 官能小説】

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午前零時の情事-2

「や……」
 自分の変化を認めたくなくて、眼を固く瞑り首を振る。
 『何か』の感触は、胸の飾りから変化を始めたソレに移動していた。
 硬さを確かめるように、優しく揉まれる。布の上からではない、直に触れられているようなその感触に、僕は耐えられず熱い吐息を洩らした。
「やぁ……だぁ……」
 毛布を離して股間を押さえ、『何か』の動きを制しようと努力する。だが、見えないソレはこちらからは触れることが出来ず、されるがまま僕は身体を震わせ、強すぎる快感に耐えるしかなかった。
 クチュクチュと湿った音が耳に届く。
 パジャマと下着の中で最大限に育ったソレは、早くも先走りの蜜を流し始めていた。
「…んぁ……ん…]
 解放されたいと本能が訴える。だが、理性がそれにストップをかけていた。
 無駄な抵抗だと解っていても、僕はパジャマの上から硬くなったソレを握りしめた。
 布の上からでも解る熱さは、限界が近いことを僕に教えていた。自分の身体なのに全く制御できない。
「い…やぁ…」
 痛みで誤魔化そうと握る手に力を込める。だけど半端なそれは、新たな快感となって僕の身体を襲っただけだった。
 目尻から涙が零れる。
 『何か』の一つが僕の根元をきつく握り、もう一つが円を描くように先端をグリグリと弄ぶ。
 苦しい。苦しくて堪らない。
 ピンと張った股間部分の布には、液体が染みだしていた。
 クチュクチュと絶え間なく聞こえる音に突き動かされるように、僕は上半身を起こした。

 「…はあっ……」
 熱い息が洩れる。
 理性は最早、本能の渦の中に飲み込まれていた。
 僕はゆっくりと再び膝を立てる。
 股間から手を離し、腰を浮かせて下着ごとパジャマを脱ぎ捨てた。
 辛うじて肩にかかっていた毛布がパサリと滑り落ちる。
 後頭部と肩とを壁で支え、背中で丸まる毛布にもたれ掛かるように、僕は身体を後ろに倒した。
 膝を立てたままソロソロと控えめに、少しだけ足を広げる。
 恐る恐る中心に眼をやると、窮屈な空間から解放されたソレが、嬉しそうに天を仰いでいた。
 先端からは先走りの液がとめどなく溢れている。
 カッと羞恥で全身の体温が上がった。
 僕は眼を瞑り、その羞恥に耐える。
 とにかく早く吐き出したかった。
 身体に渦巻く熱をどうにかしたい。
 『何か』は僕の根元を戒めたままだったが、僕は構わず自分の中心に手をやり、指を絡ませた。
 濡れたソレを上下に扱く。
「あぁっ…あ…ん…」
 僕の手の動きに合わせるように、先端を弄る『何か』の動きも激しくなる。
「あっ…離してっ……もっ…離っ…て」
 限界が近くなり、僕は必死で根元を戒める『何か』を外そうと藻掻いた。
「いやぁっ…あっ…あんっ…」
 耐えられないほどの熱が身体を渦巻き、パニックになって夢中で股間を引っ掻いた。
「ひゃぁっ…あぁぁぁっ!」
 グリグリと先端に強い刺激を与えられ、僕は高い声で鳴いた。
 灼け付く程の熱を先端に感じた。
 あっと言う間もなく、僕は射精していた。

 壁に凭れさせていた後頭部と背中が、ズルズルと下がって行く。
 眼を瞑り股間を握りしめたまま、僕は動けなかった。
 自分の荒い息遣いだけが、真っ白な頭に響く。
 脱力する僕にはお構いなしに、僅かに開いた唇を割り、細く長い『何か』が僕に口の中に侵入する。
 ソレは僕の舌と絡み合いながら口の中を蹂躙する。
 ぼんやりとした頭の中で、ソレの情報を分析した。
 所々ゴツゴツとした、細長いもの。自在に僕の口の中を動くもの。
 ソレの存在が二本に増えたとき、白い頭の中に一つのイメージが浮かんだ。


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