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ふたり
【幼馴染 恋愛小説】

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ふたり【あかね2・15】-1

──パラ
パクッ、モグモグモグ…


──パラ
パクッ、モグモグモグ…


突然の擬音のオンパレード、失礼。

遊輝はあかねとエリカ、ふたりに貰ったチョコを食べながら小説を読んでいた。

「──もう12時か…」

正しくは0時─
また新しい今日を迎えた

遊輝は2時間程読み進めた小説を閉じる。

立ち上がり、窓の外の景色を見る。
もう見慣れた雪の世界。
ふと、夜空を見上げる。

「……すっげ…」

深黒のキャンバスには、たくさんの星が彩られていた。


……もし、10年後……
またこの星空を見る時が来るとしたら…
俺の隣にいるのは誰だろう……


『ユキのせいだよ』
……エリカ……あれは…どういう意味だったんだろう…
あの後、急に泣き出したから…何かを俺に伝えたかったんだろうか…
…さっぱり分からん。


『はい、お兄ちゃん。手作りだよ☆』
……あかね……可愛かったな……

遊輝はあかねにチョコを貰った時のことを思い出して頬をゆるませた。


「今日(昨日)も楽しかった。……寝よ。」

遊輝は習慣となっている“寝る前の一日の反省" を口にしてカーテンを閉める。
そして電気のリモコンに手をかけた。
その時だった。


トン……トン……トン


階段を上って来る足音に気付いた。

「なんだ?こんな時間に……」
遊輝は時計に目をやる。
0:05

足音は部屋の前で止まった。

「薫〜〜?なに〜〜?」

……反応が無い。
遊輝は自らドアを開けようと歩き出した。

すると、ノブが静かに回り出した。

「薫……?」


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