投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

I's love there?
【その他 恋愛小説】

I's  love there?の最初へ I's  love there? 17 I's  love there? 19 I's  love there?の最後へ

I's love there?-18

 あれから数日が過ぎた。翔太がハナと付き合いはじめたと、別れた次の日に涼子から聞いた。ハナはかなり感激していたという。そう話す涼子はすごくうれしそうだった。

 私は、心に灯っているオレンジの光をあたためるべく、今日佐藤家の門の前に立った。手には手作りクッキー。昨日徹夜して、くどくど文句を言うお母さんに教わりながら作ったのだ。途中、何度も喧嘩しながら出来上がったそのクッキーは、見た目は不恰好だったけれど、ひとつほおばり、お母さんは上出来だ、と言ってくれた。そんな姿を見ていて、私は気がついた。お母さんは不器用なのだ、と。手先ではなくて、感情を表現するのが。


―そこに愛はあるのかい?―

 心は鏡。曇った心で見ていたときには気がつかなかったことが、磨いて周りを見渡せば、いろんな形の愛情がたしかに存在していた。
 磨いてくれたのはサリーちゃんの存在。そして、サリーちゃんを想う私の恋心。




『ピンポーン』

 チャイムが家中に響き渡るのを確認し、しばらく待つ。

 家の奥でバタバタと騒がしい音が聞こえて、私は緊張していた。


……でも。いくら待っても人が出てくる気配はない。

 もう一度チャイムを鳴らしてみた。

……すると。


 バタバタバタ
……バンッ!


 どんどん足音が近づいてきたかと思うと、勢いよくドアが開いた。そのドアからは。


 まず白い子猫が飛び出してきた。口になにやらくわえている。そして。ドアを開けた主はサリーちゃん。

「ちくしょー! マィ! 覚えていやがれ! 今度やったらただじゃおかねぇか…ら…。あ!」

 やっと私の存在に気がついたらしい。サリーちゃんの顔がみるみる真っ赤になっていく。

 私はというと。

 負けないくらいに顔が真っ赤になって、持っていたクッキーをぼとりと落としてしまった。




 こうして、私の人生二番目の彼氏はサリーちゃんになったのでした。


I's  love there?の最初へ I's  love there? 17 I's  love there? 19 I's  love there?の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前