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fantasy ability
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fantasy ability・4‐崩れだす日常‐-9

「お帰りなさい。誠慈兄さん、光姉さん、皇希さん。えっと、‥‥‥」
「ん、織音さんでもいいし、さんを付けなくてもいいわよ。梛さんは、何処に?」
「えっ?か、母さんでしたら、食堂に居ます。」
「そう。ありがとうね。優君。さて、行きますか?皇?」
「‥‥一人で話を進めるな!まぁいい、どうせ、全員揃わないといけないし、行くか。」

全員で、食堂に入った。梛さんが驚いていた。

「何故?貴女様がここに?」
「‥‥“例”のって、言ったら解るかしら?」
「!!!!!」
「あ、解った?まぁ、まだ時間があるけど、限られているしね。」
急に、織音の顔色が変わった。それと同時に、梛さんの顔色も、変わっていく。

「‥‥やはり、“そろそろ”ですか?」
「‥‥ええ。」
「‥‥‥話が見えないんだけど、‥‥織音?」
「皇希君!!!呼び捨ては駄目よ!」
「ああ、大丈夫よ。私が認めてるし、何よりも‥‥‥って、あぶないあぶない。また、言いそうになったわ。」
「えっ!?彼の“正体”を知っているですか?」
「ええ。知っているわよ。それよりも、座っていいかしら?」
「えっ、あ、はい。」

‥‥今朝と、同じたが俺の右隣に、織音が座っている。しかし、‥‥織音は一体何者なんだ?

「皇、気になる?」
「当たり前だ!早く話せ!」
「そうね。梛に頼もうとしたけど、もう後戻り出来ないし、いいわ。私から話すわ。」
「ああ。そうしてくれ、出来れば俺自身の“正体”が気になるが、どうせ、話す気が無いのだろう。」
「‥‥でも、“覚醒”が始まっているわよ。これだけが、“ヒント”ね。」
「なっ!“覚醒”ってなんだ!?」
「‥‥誠慈だけは、一瞬気が付いたかもね。」
「「「「「「「「!!!!!」」」」」」」」
「さて、“その時”にあなた達の父である、“凰輝”が復活するわ。皇の“力”によってね。‥‥これでいいかしら?光さん?」
「‥‥確かに、凰輝父さんに関する情報です。‥‥わかりました。ここに来た事は許しますが、貴女の正体は?」
「いいわ。教えてあげる。もう一度、名前を言うわ。私は天神 織音。まだ、解らないの?」

「「「「「「‥‥‥‥‥」」」」」」

シーンとしている所で、誠慈さんが口を開いた。

「まぁ、俺が産まれた5000年後に“罪神”になってしまったし、当時は荒れていたしな。知らないのは仕方ない。」
「‥‥そうね。皇希君?ある“神”が【真】を捜しなさいと言ったの、覚えている?」
「えっ、あ、はい。覚えてます、梛さん。」
「‥その時の神が、彼女よ。」
「えっ!?」
「そういうこと。たがら、私が皇の事を知っていて当たり前なのよ。」
「な、なんで本当の事を言わなかった!」
「皇は、私が本当の姿になった時と同じ事よ?」
「‥‥‥」
「‥‥それに、天神家の“罪神”は私、一人。あとは、天界にいるじゃないかしら。‥‥さて、雑談はこの辺にしといて、本題に入るわよ?いいかしら、皇?」
「‥‥いつも、なんで俺なんだ?」
「‥皇が“真実”を知ってどうするかが、“鍵”になるから。それしか言えない。それに、皇の中にいる“凰輝”が正体を教えそうになったから、私が“あの夢”に介入させてもらったわ。」
「何だって?もう一度、言え!」
「‥‥それとも皇、今聞く“勇気”はあるの?」
「‥‥‥‥」

何も言えない。


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