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Boyfriend−Aika−
【青春 恋愛小説】

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Boyfriend−Aika−-4

「あれっ、そういえば愛奈ちゃん戻ってこないね」

言われてみれば…

「ホントに体調悪かったのかな?」
和泉が真顔で言う。

や、そんな深刻になる事じゃないって。

「片瀬は絶対仮病だよ」

「でも…」

ホント心配性だなぁ。
「じゃあアタシちょっと見てくるよ」

「えっ、藍華ちゃん!次の授業は?」

「サボる」

アタシは次の和泉の言葉を聞かず教室を出て行った。

和泉は多分止めるだろうから。
そういうとこ真面目だょなぁ。
いや、アタシや片瀬が適当なだけか。

片瀬なんて卒業できんのか?
授業の7割は出てない気がする。
多分いつも保健室にいるから今日も保健室なんだろうけど。



「失礼しまーす」
アタシは保健室のドアをノックして入った。

「片瀬ー?いるー?」
ぱっと見誰もいないこの空間。
最も誰かいたとしても金髪でピンクのリボンのハデハデ片瀬がいたらすぐに判るだろうけどね。

「片瀬ー…」
ベッドのカーテンを開けた瞬間、

アタシは止まった。

「藍華っ!!」

宮下が他の女とベッドで抱き合っている。
多分1年生で、2こ下だ。

またか…

「藍華、いや、このコが勉強教えてほしいって言うからさぁ〜…」

「あんたは勉強教えるのに毎回抱き合うのか?」
宮下の隣にいる女はくすくす笑っている。

アタシの頭がおかしくなりそう。
さっき浮気しないって言ってたよね?
1日も経たずにコレかよ。

「一生やってなよ」

アタシは保健室を飛び出した。
授業中だってのに廊下では携帯で電話している人、資料を運んでいる人、パンを食べている人、色々な人がいた。

バカみたい…

バカみたい!!

アタシはなぜか泣く事も怒る事も、ましてや笑う事もできなかった。

ただ情けなかった。


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