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Boyfriend−Aika−
【青春 恋愛小説】

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Boyfriend−Aika−-3

「佐々井さんかなりモテるしね」

アタシはなんだか恥ずかしくって無駄に教科書をパラパラめくっていた。

「てか、生徒会長も佐々井さん狙いだって」

「うわ、まじで?あたしちょっと狙ってたんだけど」
彼女達の笑い声とともに授業が終わった。

えっ、ホントに!?

だって、生徒会長ってあの生徒会長!?


アタシの学校の生徒会長、要尚樹は頭脳明晰、運動神経抜群、ルックスもめちゃめちゃ最高と女子からも男子からも人気ありまくりな会長が…アタシを!?

いやいや、ただの噂だし…

…でもちょっと嬉しい…かも?



「藍華っ」
ん…?
この声は…

「よっ、約束通り来たぜっ」

やっぱり宮下だ。
アタシに手を振りながらコッチにくる。
「…てか早っ」

「おうっ!全速力で来たからな」
気付けば息切れしてるような。

…こういうとこ、好きなんだよね…

「つう事でもう浮気もしねぇし、仲良く付き合ってこうなっ」
宮下が満面の笑顔で言う。

…と、同時に教室がざわつく。

言う場所間違えたかな。





「藍華ちゃん、ヨリ戻したらしいね」
うっ、なんかその言葉、1日で別れて付き合うアタシ達がバカみたい…

まぁ、和泉はそんな事思ってないんだろうけど。

「もう浮気しないって言われたからね」
ホントのところはそれだけじゃないんだけど。

まぁ、いわゆる、ノリ?
や、そんな軽いもんじゃないんだけど、なんてゆーか、アタシはなんだかんだで宮下の事が好きなんだ。うん。


「でも宮下くんのそのセリフ、35回目だよ」

うぅっ、確かに…
てか、よく覚えてるね、和泉。

「藍華ちゃんの事、心配だよ…」
和泉は少し下を向きながら言った。
軽く二つに結んだ髪が少し揺れる。

「ありがとう…和泉…」

アタシが言うと和泉は笑顔になった。
笑うとできる笑窪がかわいい。


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