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ふたり
【幼馴染 恋愛小説】

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ふたり【お泊まり―3】〜刺激的な夜!?U〜-1

あかねが寝静まり、
俺の心臓も静まり、
ようやく眠りにつける…
と思ったら
窓が風で揺れる音がやたらうるさくて眠れない。

考え事ばかりしていたらトイレに行きたくなった。

俺の左手を握るあかねの手をゆっくりとほどき、ベッドから降りる。


――寒い!早くしないと…なんというか、生命レベルでまずい!

ポケットに手を突っ込み、肩を上げて速足で歩く遊輝。
トイレは1階にある

このわずか3分間の間で遊輝の体温は急激に下がった


……早く、早く布団に入りたい……

階段でつまづきそうになりながら遊輝は必死に部屋を目指す

その間も窓がガタガタ鳴く音が耳についた


……やっと着いた。

基本、ドアは勢いよく開ける遊輝だが今回はふたりを起こさないようにそっと開ける。

カチャッ、キィ……

俺はなるべく音をたてないように歩いて、あかねが眠る布団に手をかけた。

その時、後ろから声が聞こえた。


「ユキ、…ユキ」


……エリカ…か?
まぁ、エリカしかいないよな。


「エリカ?どうした?」
「来て」
「え?」
「こっち来て」
「ん、うん」


「寒いでしょ?布団入って。」
「え?」
「いいから。早く」

エリカが布団の中から俺の手を掴み、軽く引っ張る。
それに促されて俺は布団に入った。エリカは両手で俺の手を握り、体をこっちに向けている。

布団の中は温かかった。

しかしそれとは対称的にエリカの手は冷たかった。

全身冷えきっていたが、温水で洗い、ずっとポケットに入れていた手だけは温まっていた。


「ユキの手……あったかい」

……エリカの手、震えてる。

「ねぇ、もっとこっち来て」
「エリカ?どうしたんだ?」
「いいから」

体が密着する。俺の肩のあたりにエリカは顔をうずめる。

その時エリカの体全体がわずかに震えていることに気付いた。


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