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果たし状はラブレター?
【コメディ 恋愛小説】

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果たし状でも勘違い!-1

 私は東 皐月、かなりのおじいちゃんっ子。そんな私には宝物がある、おじいちゃんと過ごした道場が。

 しかし、その宝物を奪おうとする者があらわれた。
「たのもー、この道場をもらいにきたぜ」
大男がそう叫びながら入ってきた。いまどき道場破りなんて…おじいちゃんが病気でいない今、おじいちゃんの次に強い私が相手しなきゃいけないじゃない。
「一昨日来てください」
やんわり?断ってみたが逆に怒らせてしまった。
「舐めてんのか!」
怒った男は襲い掛かってきたが、それをなんなくかわし蹴りを繰り出し、それがクリーンヒットした。でも、男は倒れない。
「強いじゃないか、でもパワー不足だ。師範はいないのか?」
「…いない」
「じゃあ2日後また来る、その時もいないようなら道場は遠慮なくもらうぜ」
そう言って男は帰っていった。
「明後日までに強い人見つけないと!」
次の日から武道に通じているあらゆる人を呼び出して実力を量ろうとした。でも、みんな何を勘違いしたのか、
「君みたいな可愛い子が僕のこと好きなんてうれしいな」
とか
「君がラブレターくれたの?」
など寝呆けた発言をしていたので寝て(死んで)頂きました。叫び声と数々の死体のせいで変な噂がたったらしい。
昨日の反省をいかし今日は手紙に果たし状と書くことにしたんだけど、そしたらみんな来なくなった。1時間待っているとようやく人があらわれた。
「ラブレターをくれたのは君かい?」
ラブレター?なんで?この学校にはまともな人いないの?
「あなたは強い?」
…はずないか、さっさと寝て(死んで)もらってつぎをあたらなきゃ、そんなことを思いながら全力で放った拳がかわされる。
「君を守れる程度には」
そういって、私の頭を撫でながら微笑む彼に不覚にも見とれてしまった。
「自己紹介が遅れたね、私は東 皐月。藤本 優也君だよね」
大きい手でやさしく撫でられたとき私は確信した、この人なら私を、私の大切な物を守ってくれると。


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